
よくある質問
中古住宅を買取業者に売却する場合、契約不適合責任は発生しますか?
結論: 買取業者への売却は契約不適合責任免責が一般的です。
引き渡し後に欠陥が見つかっても、原則として売主が追加費用を求められることはありません。免責の範囲は契約書で必ず確認してください。
Q中古住宅を買取業者に売却する場合、契約不適合責任は発生しますか?
買取業者への売却では、契約書に「契約不適合責任免責」の特約を明記して取引するのが一般的です。買取業者はプロとして現況のリスクを織り込んだ価格を提示し、引き渡し後に見つかった欠陥(雨漏り・シロアリ被害・地中埋設物など)について売主が責任を負わない形にします。一般個人への仲介売却では契約不適合責任が発生するのが原則であるため、この違いが古い物件・訳あり物件の売主にとって買取を選ぶ理由の一つになっています。ただし免責の範囲は業者・契約内容によって異なるため、契約前に条項を必ず確認してください。
契約不適合責任とは、引き渡した物件が契約内容(品質・数量等)に適合しない場合に、売主が買主に対して負う責任のことです(旧・瑕疵担保責任)。一般個人間の仲介売却では、雨漏り・シロアリ被害・給排水管の不具合などが引き渡し後に見つかると、売主が修補・損害賠償・契約解除の請求を受けるリスクがあります。
買取業者はこうしたリスクを織り込んだうえで査定額を提示し、契約書に免責特約を盛り込むのが一般的です。そのため売主は「現況のまま」引き渡せば済み、引き渡し後にトラブルを抱えるリスクを大幅に減らせます。これは老朽化した物件や、内部の状態を売主自身も把握しきれていない相続物件などで特に有効です。
ただし免責の範囲は業者・契約内容によって異なり、売主が「知っていて故意に告げなかった事実」については免責が及ばない場合もあります。契約前に免責特約の文言と、告知すべき事実の範囲を必ず確認してください。
契約不適合責任の法的根拠(民法条文)
- 民法562条(履行の追完請求権): 引き渡された物件が契約内容に適合しない場合、買主は売主に修補等の追完を請求できる
- 民法563条(代金減額請求権): 追完が行われない場合、買主は不適合の程度に応じて代金減額を請求できる
- 民法564条(損害賠償請求・解除権): 債務不履行の一般規定(415条・541条・542条)に基づき、損害賠償請求や契約解除も可能
2020年4月施行の債権法改正により、それ以前の「瑕疵担保責任」(旧570条・特定物のみ対象)から「契約不適合責任」(種類・品質・数量に関する不適合全般が対象)に呼称・内容が変わりました。免責特約はこれらの条文に基づく買主の権利を契約で排除する取り決めのため、範囲が契約書に明記されているかが重要です。
執筆・監修: 八木宏樹(合同会社アルシェ代表)/合同会社アルシェ(宅建業免許: 大阪府知事(1)第65646号)