不動産会社に断られた物件でも売れる?断られた後にできる5つの解決策|宅建業者が解説
この記事でわかること
- 不動産会社が物件の売却を断る主な5つの理由
- 断られた物件でも手放せる5つの具体的な解決策
- 物件の種類別に選ぶべき解決策のフロー
- よくある質問(FAQ)と宅建業者としての回答
「査定の依頼をしたら断られた」「買取不可と言われた」「何社に相談しても同じ答えしか返ってこない」——相続した物件や訳ありの不動産を手放したい方から、こうした相談をよくいただきます。
「もう売れないのだろうか」と諦めそうになっている方に、まずお伝えしたいことがあります。不動産会社に断られた理由の多くは「その業者に売るルートがない」「手間がかかりすぎる」という業者側の都合であり、物件そのものが売れない理由ではありません。
この記事では、一般の仲介業者が断る理由の構造を整理し、断られた後でも物件を手放せる5つの解決策を具体的に解説します。
なぜ不動産会社は物件の売却を断るのか
まず理解しておきたいのは、不動産仲介業者がどういう仕組みで動いているかです。
仲介業者は、売主と買主の間に入って取引を成立させ、仲介手数料(売却価格×3%+6万円+消費税を上限とする)を両者から受け取るビジネスモデルです。取引が成立しなければ1円も収入にならないため、「売れる見込みが立たない物件」は最初から受けないことが合理的な選択になります。
断られる主な5つの理由
| # | 断られる理由 | 具体的な状況 |
|---|---|---|
| ① | 再建築不可・法的問題 | 接道義務を満たさない、建ぺい率・容積率オーバー、農地転用未了など |
| ② | 心理的瑕疵(事故物件) | 過去に自殺・殺人・孤独死があった物件。告知義務があり一般買主が嫌がる |
| ③ | 共有名義・権利の複雑さ | 共有者の一部が売却に反対、海外在住・行方不明の共有者がいる、など |
| ④ | 築古・老朽化・残置物 | 築50年超・雨漏り・基礎亀裂など修繕費が高額で、仲介では買い手がつかない |
| ⑤ | 抵当権・差押えが残っている | 金融機関の抵当権が抹消されていない、相続税・固定資産税の滞納で差押えが入っている |
これらの理由はいずれも、「一般の住宅購入者に売る」というルートに乗せにくいというだけであり、「誰にも売れない」ことを意味するわけではありません。売却先を変えるか、解決手順を変えることで、多くのケースが解決します。
断られた後にできる5つの解決策
解決策①:訳あり物件の買取専門業者に直接相談する
一般仲介業者が断った場合に最初に試みるべきなのが、訳あり物件の直接買取を専門とする宅建業者への相談です。
直接買取とは、業者自身が買主になる取引です。一般市場に出す必要がないため、事故物件・再建築不可・老朽化した物件でも価格をつけることができます。また、現況のまま引き渡せるケースがほとんどで、残置物の処分・建物の解体も業者が行います。
直接買取が向いている物件:
- 再建築不可物件(道路に接していない・幅員4m未満の道路に接する)
- 事故物件(心理的瑕疵がある)
- 築古・雨漏り・基礎亀裂などの物理的瑕疵物件
- 残置物・ゴミ屋敷状態の物件
- 空き家になって長期間放置されている物件
仲介手数料は原則かからないため、手続きがシンプルです。査定から引き渡しまで最短2〜4週間というケースも珍しくありません。
解決策②:共有持分のみを売却する
「共有者が売却に反対している」「行方不明の共有者がいる」という場合でも、自分の持分だけを専門業者に売却することができます。
共有持分の売却は、他の共有者の同意が一切不要です(民法第206条)。ただし、一般市場では共有持分だけを買い取ってくれる個人買主はほぼいないため、共有持分を専門に扱う買取業者への売却が現実的な選択肢となります。
持分売却後は、買い取った業者が残りの共有者と交渉して物件全体の売却を進めるのが一般的な流れです。つまり、あなたは合意形成や長期の交渉に関わらずに手放せるというのが大きなメリットです。
「兄弟が売却に同意してくれない」「海外在住の相続人と連絡が取れない」といった複雑な共有名義問題でも、この方法で解決できるケースが多くあります。
解決策③:相続登記を完了させてから再相談する
仲介業者に断られる理由のひとつに「相続登記が完了していない」という問題があります。登記名義が亡くなった親のままになっている場合、法的に「売れる状態」にないため、どの業者も手続きを進められません。
2024年4月の法改正で、相続登記は相続発生を知った日から3年以内が義務となりました(正当な理由がない場合は10万円以下の過料)。
登記手続きは司法書士に依頼すれば、費用は一般的に5〜15万円程度(物件の評価額・相続人の数によって変動)で完了します。登記が済んだ後に買取業者に相談すれば、同じ物件でも受け入れてもらえるケースが多いです。
解決策④:抵当権・差押えの整理をしてから売却する
抵当権や差押えが残っている物件も、一般仲介では断られやすいです。しかし、売却によって得た資金で抵当権を抹消する「任意売却」という方法があります。
任意売却は、ローン残高が物件の売却価格を上回るオーバーローンの状態でも、金融機関の合意を得て売却する仕組みです。通常の競売に比べて市場価格に近い金額で売れるため、残債を圧縮できます。
差押えが入っている場合(固定資産税・相続税の滞納)は、税務署や自治体との交渉が必要ですが、買取専門業者が同行・サポートしてくれるケースもあります。
解決策⑤:建物を解体して土地として売却する
老朽化が著しく建物に価値がない場合、建物を解体して更地にしてから売るという選択肢もあります。
解体費用の目安:
| 構造 | 坪単価(目安) |
|---|---|
| 木造 | 3万〜5万円/坪 |
| 軽量鉄骨造 | 5万〜7万円/坪 |
| 鉄筋コンクリート造 | 6万〜8万円/坪 |
30坪の木造であれば90万〜150万円程度の解体費用がかかりますが、更地にすることで買い手がつきやすくなり、売却価格が上がるケースがあります。
ただし、注意点として更地にすると固定資産税の住宅用地特例(最大1/6減額)が外れ、税負担が増加します。「いつ解体するか」のタイミングは売却の目処が立ってからが理想です。
買取業者なら現況(建物あり)のまま買い取ってもらえることが多く、解体費用を売主が負担しないで済む場合もあります。まずは解体前に買取業者への相談から始めることをおすすめします。
物件の種類別・解決策フロー
断られた理由と物件の種類によって、どの解決策を優先すべきかが変わります。以下の表を参考にしてください。
| 断られた理由・物件の状況 | 優先すべき解決策 |
|---|---|
| 再建築不可・事故物件・老朽化 | 解決策①(訳あり専門業者への直接買取依頼) |
| 共有者が売却に反対・行方不明 | 解決策②(自分の持分だけを専門業者に売却) |
| 相続登記が未了 | 解決策③(司法書士に相続登記を依頼 → その後に買取相談) |
| 抵当権・差押えが残っている | 解決策④(任意売却 or 債務整理 → 訳あり専門業者に相談) |
| 建物が著しく老朽化・廃屋状態 | 解決策①を先に試す → 難しければ解決策⑤(解体 + 土地売却) |
複数の問題が重なっている場合(例:「相続登記未了+共有者あり+再建築不可」)は、どこから手をつけるかの優先順位が重要です。まずは訳あり専門の買取業者に相談し、現状を整理してもらうことをおすすめします。
断られた後でも諦める必要がない理由
一般の仲介業者が物件を断るのは、「一般市場で買い手を見つける」というルートを使うからです。しかし日本全国の不動産市場には、一般では売れない訳あり物件を専門に購入・活用する業者・投資家・ファンドが存在します。
一般仲介が「市場の一般買主向けチャネル」だとすれば、直接買取・共有持分売却・任意売却は「訳あり物件向けの専門チャネル」です。チャネルを変えるだけで、同じ物件が売れるようになるケースは非常に多いのです。
「もう無理だ」と思う前に、まず専門業者に無料相談してみることをおすすめします。相談するだけなら費用はかかりません。状況を整理するだけでも、次の一手が見えてきます。
まとめ:断られた後の5ステップ行動プラン
- なぜ断られたのかを確認する(理由を明確にしないと次の手が選べない)
- 訳あり物件専門の買取業者に相談する(無料査定から始める)
- 共有者がいる場合は持分売却を検討する(全員の合意は不要)
- 相続登記が未了なら司法書士に依頼して登記を完了させる(義務化で先送りにするリスクも上がっている)
- 抵当権・差押えがあれば任意売却の専門家に相談する(競売になる前に動く)
「断られた」はゴールではなく、解決策を探すスタートラインです。訳あり物件に詳しい専門業者に相談することで、多くのケースで出口が見つかっています。
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当社(空き家のミカタ)は、大阪府知事(1)第65646号の宅建業者として、他社に断られた訳あり物件の直接買取を行っています。再建築不可・事故物件・共有持分・相続アパート・老朽化物件など、ほとんどの訳あり物件に対応可能です。「どこに相談しても断られる」という方こそ、お気軽にご相談ください。査定・相談は完全無料、費用は一切かかりません。