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「兄が売らないと言っている」共有名義の実家を処分できた相談事例|宅建業者の記録

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結論: 共有者の同意がなくても「自分の持分のみ」は売却可能(民法206条)。訳あり専門の買取業者に持分を直接売却すれば、兄弟間の合意を待たずに現金化できます。相続登記未了でも並行処理できたケースあり。

Q: 他の共有者が売却を拒否している場合、自分の持分だけを売ることはできますか? A: できます。民法第206条により、各共有者は自分の持分を他の共有者の同意なく自由に処分できます。本記事では、兄が拒否し続けた共有名義の実家を、持分売却によって25日で現金化した実際の事例を紹介します。

「兄が絶対に売らないと言っています。でも私は早く処分したい。どうすればいいですか?」

共有名義の不動産でよくあるご相談のひとつです。相続で複数の兄弟が共有者になった場合、全員の意見が一致するとは限りません。「売りたい人」と「売りたくない人」に分かれてしまうケースは非常に多く、そのまま何年も放置されてしまう不動産が増えています。

この記事では、まさにそのような状況を解決した実際の相談事例を、宅地建物取引士の立場から匿名でご紹介します。プライバシー保護のため相談者のお名前・詳細住所は伏せていますが、物件の種別・エリア(市区単位)・築年数・価格帯・解決の流れは実際のケースに基づいています。

共有名義の相続不動産、売りたくても売れない問題を解決した事例


相談者プロフィール(匿名)

項目内容
相談者50代男性(次男)
相続物件木造2階建て戸建て(築38年)
所在地神奈川県川崎市
共有関係兄(長男)と2分の1ずつの共有(父の遺産)
状況長男が実家に居住中、売却を拒否
相談時期相続発生から約2年後

ご相談の内容

父親が亡くなり、川崎市にある築38年の戸建てを兄(長男)と2分の1ずつ相続しました。相談者(次男)は神奈川県外に住んでおり、相続後は固定資産税の半額を負担し続けていました。

「兄が実家に住んでいるので、売るとは言い出せず、2年間ずっと固定資産税だけ払っていました。でも老朽化も進んでいるし、修繕が必要になったとき誰が払うのかも曖昧で。このまま続けることに限界を感じていました。」

数回、売却の意向を兄に伝えましたが、「ここは自分が住む家だ。売りには出せない」と強く拒否されました。弁護士に相談したところ、「共有物分割請求訴訟もできるが、費用と時間がかかる」と言われ、どうしていいかわからない状態でご連絡いただきました。


課題の整理

このケースには以下の課題がありました。

1. 不動産全体の売却は不可能

共有不動産の全体売却には共有者全員の同意が必要です(民法第251条)。長男が拒否している以上、全体売却を強制する手段は共有物分割請求訴訟しかなく、時間・費用・精神的負担が大きくなります。

2. 相続登記が未了

法務局への相続登記をまだ完了していませんでした。売却には原則として登記が必要なため、並行して手続きが必要でした。

3. 兄への通知タイミングの問題

持分売却は法的には可能ですが、長男への事前通知なしに進めることへの心理的ハードルがありました。また、兄弟関係をできるだけ壊したくないという希望もありました。

4. 物件の老朽化リスク

築38年で外壁・屋根の劣化が進んでいました。今後の修繕費用の分担が曖昧なまま共有を続けることは金銭的リスクでもあります。


解決策

ステップ1:持分売却の法的確認

民法第206条により、自分の持分は他の共有者の同意なく売却可能です。次男は2分の1の持分を単独で売却する権利を持っています。長男の許可は不要です。

弁護士費用を使った訴訟リスクを避け、まず「自分の持分を買取業者に売却する」方向で検討を進めることにしました。

ステップ2:相続登記の並行処理

相続登記の完了が先決と判断し、提携司法書士に依頼。父の戸籍謄本・相続人全員の印鑑証明・遺産分割協議書(長男と次男が2分の1ずつで合意済みの内容)を準備し、登記申請を進めました。

ステップ3:持分の査定

物件全体の路線価・周辺相場・築年数・建物状態をもとに査定を実施しました。

査定項目内容
物件全体の参考評価額約2,400万円(路線価ベース)
次男の持分(1/2)1,200万円相当
買取金額(提示)780万円
買取割合全体評価の約33%、持分評価の約65%

ステップ4:長男への事前説明の提案

「できれば事前に兄に話してから進めたい」という次男の希望に沿い、当社から説明の仕方と文面例をご提案しました。最終的に次男から長男へ簡単な説明の連絡を入れ、「自分の権利として処分する」という意思を穏やかに伝えていただきました。

長男からは強い反発はなく、「それがお前の権利なら仕方ない」という返答があったとのことです。

共有持分の売却契約書に署名する様子

ステップ5:売買契約・決済

相続登記が完了してから契約書を取り交わし、決済を実施しました。


結果

項目内容
受取金額780万円(司法書士費用・印紙代等の諸費用差引後)
解決までの期間初回相談から約2ヶ月(相続登記1.5ヶ月 + 契約・決済2週間)
固定資産税の負担解消(以降は長男と買取業者で分担)
兄弟関係への影響大きなトラブルなし

「2年間ずっと悩んでいたことが、2ヶ月で片付いたのは本当に驚きました。弁護士費用をかけて裁判をする必要もなかったし、兄とも大きくもめずに済んだ。あのまま何年も続いていたらと思うとぞっとします。」(相談者・次男のご感想)


この事例から学べる3つのポイント

ポイント1:共有者の同意がなくても、自分の持分は売れる

民法第206条が根拠です。「全員が合意しないと動けない」と思い込んでいる方が多いですが、自分の持分に限れば単独で売却できます。

ポイント2:相続登記は並行して進められる

「登記が終わっていないから何もできない」という状態でも、査定や相談は同時進行できます。司法書士への依頼と買取査定を同時に進めることで、待ち時間を短縮できます。

ポイント3:「いきなり売る」より「事前に伝える」が関係を守る

法的には事前通知不要ですが、長期間の共有関係・兄弟関係があるなかで、事前に「自分の権利として処分する」と穏やかに伝えることで、関係悪化を防げるケースもあります。状況に応じた対応をご一緒に考えます。


費用・期間のまとめ

項目内容
初回相談無料
査定無料
買取手数料(仲介手数料)0円(直接買取のため)
相続登記費用約15万〜20万円(司法書士費用・登録免許税等)
解決までの期間約2ヶ月(相続登記の有無で変動)

相続登記がすでに完了している場合は、査定から1〜3週間で決済まで進むことも可能です。


こんな方はまずご相談ください

  • 他の共有者(兄弟・親族)と売却合意が取れない
  • 相続してから何年も放置している共有不動産がある
  • 固定資産税だけ払い続けていてどうにかしたい
  • 相続登記がまだ終わっていない
  • 弁護士費用や訴訟リスクを避けて解決したい

共有持分のご相談は、事情が複雑なケースほど「後で動けばよかった」とおっしゃる方が多いです。まず現状を整理するためだけでも、お気軽にご連絡ください。

不動産の共有名義問題を宅建業者に相談する場面


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空き家のミカタでは、共有持分・相続不動産の買取相談を無料で承っています。

査定だけでも、状況整理のご相談だけでも歓迎です。弁護士・司法書士と連携して、売却以外の選択肢もあわせてご説明します。


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