空き家のミカタ

相続した不動産で家族がもめる5つのケース|解決できないと固定資産税が膨らむ一方

空き家のミカタ編集部|宅地建物取引業者(大阪府知事(1)第65646号)

Q: 相続した不動産で家族がもめています。売却できますか? A: 相続人全員の同意がなければ共有不動産全体の売却はできません。ただし「自分の持分だけ」であれば他の相続人の同意なしに売却可能です(判例)。話し合いが進まない場合は、①家庭裁判所への遺産分割調停申立て(印紙代1,200円〜)、②弁護士・司法書士への相談、③持分のみ売却――の3つが主な選択肢になります。もめたままでも査定・相談は無料で受け付けています。

相続した不動産をめぐる家族のトラブルは、珍しいことではありません。最高裁判所の司法統計によると、2022年に家庭裁判所に申し立てられた遺産分割調停は11,411件。10年前(2012年: 約7,800件)と比べて約1.5倍に増えています。

問題は、もめたまま放置すると、誰も得をしないままコストだけが増え続けることです。固定資産税・管理費・建物の劣化――解決を先送りするほど、不動産の価値は下がり、売りにくくなります。

この記事では、相続した不動産でよくある家族トラブルの5パターンと、それぞれの解決策をお伝えします。

相続した不動産について話し合う家族

相続した不動産でよくある5つのトラブルパターン

相続人全員の合意(遺産分割協議)がなければ、相続した不動産を売ることはできません(民法907条)。では、なぜ合意が得られないのか。よくあるパターンを5つ整理します。

① 「売りたい」vs「売りたくない」で意見が真っ二つ

相続人が複数いる場合、最もよく見られるのがこのパターンです。たとえば、3人きょうだいで実家を相続したとき、遠方に住む2人は「早く売って現金を分けたい」、地元に住む1人は「思い出があるから手放したくない」と対立することがあります。

遺産分割協議は全員一致が原則です。1人でも反対すれば、協議は成立しません。「多数決で決めればいい」と思われがちですが、法律上それはできません。

また、「売るか・貸すか・誰かが住むか」という選択肢で意見が割れることもあります。全員が同じ方向を向かない限り、不動産はいつまでも共有状態のままになります。

② 感情・思い出を理由に売却を拒否

「親が一生かけて建てた家を売るなんて」「自分が育った家は手放せない」という感情的な理由で、合理的な話し合いが進まないケースです。

感情の問題は論理で解決できないことが多く、長期化しやすい傾向があります。一方で、売却を拒否している相続人も、維持コスト(固定資産税・修繕費)を負担し続ける義務は生じます。時間が経つにつれ、「管理できない」「お金が続かない」という現実に直面し、話し合いが再開するケースも少なくありません。

③ 連絡が取れない・行方不明の相続人がいる

相続人が疎遠になっていたり、住所が変わって連絡が取れなかったりするケースです。遺産分割協議は、行方不明の相続人を除いて進めることはできません(民法上の原則)。

こうしたケースでは、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる手続きが必要です。また、2023年4月に施行された「所在等不明共有者の持分取得・譲渡制度」(改正民法262条の2・3)により、一定の条件を満たせば、不在の共有者の同意なしに不動産の売却手続きを進められる仕組みも整備されました。

④ すでに1人が物件を占有・使用している

相続人の1人が亡くなった親と同居していたため、相続開始後もそのまま住み続けているというケースです。占有している相続人が「出て行かない」「売却に同意しない」という状況になりやすく、他の相続人との対立が深まります。

法律上、共有物の使用は持分に応じた範囲で認められていますが、他の相続人が固定資産税や管理費を負担しながら、1人だけが物件を使い続ける状況は長続きしません。この場合は弁護士を通じた交渉や、共有物分割請求(民法258条)が選択肢になります。

⑤ 相続人の1人が認知症など、判断能力が低下している

判断能力がない状態では、遺産分割協議への参加は法律上認められません。認知症の相続人がいる場合、まず家庭裁判所に「成年後見人」の選任を申し立て、後見人が代理として協議に参加する手続きが必要です。

成年後見の申立てから後見人選任まで、通常3〜6ヶ月程度かかります。さらに後見人(多くの場合、専門職の弁護士や司法書士)の報酬が月額2〜6万円程度かかることも覚えておく必要があります。

遺産分割の手続きについて話し合う人たち

もめたままにしておくとどうなる?

「今は揉めているから、少し待って冷静になってから話し合おう」——そう思って先送りすることで、状況は悪化しやすくなります。

固定資産税・管理費が増え続ける

相続した不動産は、売れない・貸せない状態でも、固定資産税・都市計画税・火災保険・管理費は毎年かかります。空き家の場合、年間の維持費が10〜30万円になることも珍しくありません。

さらに、管理が行き届かない空き家は「特定空き家」に指定されるリスクがあります。指定されると固定資産税の「住宅用地の特例(1/6〜1/3軽減)」が外れ、税額が最大6倍に跳ね上がります

建物が劣化して売値が下がる

空き家は人が住まなくなった途端、劣化が進みます。換気・暖房・水回りの維持がされない建物は、数年放置するだけで大規模修繕が必要な状態になることがあります。修繕コストが膨らめば膨らむほど、売却時の手取り額は減ります。

相続登記を放置すると過料のリスク

2024年4月から、相続登記(名義変更)が義務化されました。相続の発生を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。もめている間に義務の期限が来てしまうケースも増えています。

解決への3つの選択肢

① 遺産分割調停(家庭裁判所)

当事者同士の話し合いが行き詰まった場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てるのが正式な解決手段です。裁判所の調停委員が間に入り、双方の意見を聞きながら合意形成をサポートしてくれます。

  • 申立費用: 相続財産の価額に応じた印紙代(目安: 1,200円〜)+郵便切手代
  • 期間: 調停成立まで平均6ヶ月〜1年程度(複雑なケースはさらに長くなることも)
  • 弁護士費用: 自分で申立てることも可能ですが、弁護士に依頼すると着手金10〜30万円程度

調停でも解決しない場合は「遺産分割審判」に移行し、裁判所が分割方法を決定します。

② 弁護士・司法書士への依頼

当事者同士での交渉が難しい場合、弁護士に間に入ってもらうことで、感情的な対立を緩和できることがあります。司法書士は遺産分割協議書の作成・相続登記の手続きを担当します。

費用の目安は、弁護士への依頼で着手金10〜30万円程度+成功報酬(回収額の10〜20%程度)。**法テラス(日本司法支援センター)**を利用すれば、資力が十分でない場合に費用の立替払い制度を使えます。

③ 自分の「持分」だけを売却する

話し合いが長期化しそうなとき、または他の相続人との関係修復が難しいとき、「自分の持分だけを売却する」という選択肢があります

判例・通説では、各共有者は自己の持分を他の共有者の同意なく自由に処分できるとされています。つまり、相続人3人で不動産を共有しているなら、自分の3分の1の持分だけを第三者に売ることができます。

不動産の持分売却について書類を確認している様子

ただし、市場での売却が難しい持分だけを購入してくれる買い手は限られます。共有持分の買取に特化した業者(訳あり物件専門の買取業者)であれば、対応できるケースがあります

解決手段メリットデメリット
遺産分割調停合法的・公平な解決時間・費用がかかる(半年〜1年以上)
弁護士・司法書士依頼感情的対立を緩和できる費用がかかる(着手金10〜30万円〜)
持分だけ売却他者の同意不要・すぐに動ける価格は全体評価額より低くなることが多い

どの手段が合うかは、トラブルの内容・相続人の関係・物件の状況によって異なります。「まず現状を整理したい」「売れる金額を知ってから判断したい」という段階でも、無料で相談をお受けしています

よくある質問

Q. 相続登記が済んでいなくても相談できますか?

相談・査定は可能です。相続登記が未了の段階でも、物件の状況・相続人の構成などをお聞きし、対応可能かどうかをお伝えします。提携の司法書士をご紹介し、登記と売却を並行して進めることもできます。

Q. 相続人が遠方にいて、現地に来られません。大丈夫ですか?

問題ありません。相談・査定・書類のやり取りはLINE・メール・郵送で対応しています。現地調査は提携ネットワークが担当しますので、相続人の方が大阪に来る必要はありません。

Q. 他の相続人がいる状態で持分売却を進めると、関係が悪化しませんか?

そのリスクはゼロではありません。ただ、持分売却は法律上認められた権利であり、違法ではありません。持分を買い取った業者が新たな共有者となり、その後の交渉の窓口を担ってくれるケースもあります。「どこにも売れない」という状況を打破する手段の一つとして、選択肢に入れておいてください。

Q. 「売却価格がいくらになるか」を知ってから判断したいのですが。

それで構いません。査定額を知ったうえで「やっぱり売らない」と決断されても、費用は一切かかりません。まず金額を把握することで、相続人間の話し合いが具体的に進むことも多いです。

相続した不動産のこと、ひとりで抱えないでください

相続の揉め事は、放置すればするほど複雑になります。「まだ何も決まっていない」「他の相続人と話すのが怖い」という段階でも、状況を整理するところからお手伝いできます。

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