空き家のミカタ

大阪市24区の訳あり物件買取相場マップ【2025-2026年版】路線価・空き家率・区別データ完全比較

八木宏樹|宅地建物取引士・大阪府知事(1)第65646号

TL;DR — 大阪市24区の訳あり物件買取相場 大阪市の訳あり物件(再建築不可・事故物件・共有持分・相続アパート・空き家)の買取相場は区によって大きく異なる。路線価が高い北区・中央区では正常物件の50〜65%、路線価が低い西成区・大正区では30〜42%が目安。大阪市の空き家率は13.8%(総務省「令和5年住宅・土地統計調査」)。24区すべての比較データは下表を参照。

Q: 大阪市24区それぞれの訳あり物件の買取相場を教えてください。 A: 下表の通りです。国税庁路線価・地価公示・住宅土地統計調査をもとに、24区すべての路線価目安・空き家率推計・主要な訳あり課題・買取相場を一覧化しています。

大阪市24区の訳あり物件買取相場 — 区別一覧表

下表のデータは、国税庁「令和6年分財産評価基準書(路線価図)」・国土交通省「令和7年地価公示」・総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(大阪市全体13.8%)をもとに、当社の買取実績を加味して作成した推計値です(2026年5月現在)。

区名路線価目安(住宅地)空き家率推計主要な訳あり課題訳あり買取相場(正常物件比)
北区45〜80万円/m²約8%事故物件・権利複雑化50〜65%
中央区30〜60万円/m²約8%事故物件・共有持分48〜62%
福島区25〜45万円/m²約9%築古マンション・事故物件45〜58%
西区20〜40万円/m²約9%事故物件・権利複雑化45〜58%
天王寺区20〜35万円/m²約10%相続アパート・事故物件44〜57%
阿倍野区18〜30万円/m²約11%相続アパート・再建築不可42〜55%
浪速区18〜35万円/m²約10%再建築不可・事故物件38〜52%
淀川区15〜28万円/m²約11%相続アパート・老朽築古40〜55%
都島区13〜22万円/m²約11%共有持分・相続未登記40〜52%
城東区14〜24万円/m²約11%相続アパート・老朽築古38〜52%
東成区14〜25万円/m²約12%再建築不可・共有持分38〜52%
旭区12〜20万円/m²約12%相続アパート・老朽木造38〜50%
東淀川区12〜20万円/m²約12%相続アパート・老朽木造36〜50%
住吉区13〜22万円/m²約12%相続空き家・老朽木造38〜52%
鶴見区12〜20万円/m²約12%相続空き家・老朽木造38〜50%
港区12〜20万円/m²約13%相続空き家・再建築不可36〜50%
東住吉区11〜19万円/m²約13%相続空き家・老朽木造36〜50%
平野区10〜18万円/m²約13%相続空き家・共有持分35〜48%
住之江区10〜18万円/m²約13%相続空き家・老朽木造35〜48%
生野区8〜18万円/m²約15%再建築不可・共有持分35〜48%
此花区9〜16万円/m²約16%空き家・老朽築古33〜45%
大正区9〜16万円/m²約17%空き家・再建築不可33〜45%
西淀川区9〜16万円/m²約16%空き家・工場跡地隣接33〜45%
西成区7〜15万円/m²約19%事故物件・再建築不可・空き家30〜42%

出典: 国税庁「令和6年分財産評価基準書(路線価図)」、国土交通省「令和7年地価公示」、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(大阪市全体13.8%をもとに区別推計)、当社買取実績(2023〜2026年)

大阪市の訳あり物件をゾーン別に解説

24区を路線価水準と訳あり物件の流通課題から4ゾーンに分類します。

Aゾーン(高地価・買取相場高): 北区・中央区・福島区・西区

都心の高地価エリア。路線価が高い分、訳あり物件でも絶対額が大きく、買取業者の仕入れ意欲が高い。再販ルートが豊富なため、事故物件でも比較的高い水準での買取が可能。相談後に複数の業者が競合するため、比較査定が特に有効です。

訳あり買取相場目安: 正常物件の48〜65%

Bゾーン(中高地価・様々な訳あり課題): 天王寺区・阿倍野区・淀川区・浪速区・城東区・都島区

都心に近い中間エリア。住宅・投資用物件の需要が安定しており、訳あり物件でも一定の買取相場が形成されている。相続アパートや老朽築古の相談が多い。

訳あり買取相場目安: 正常物件の38〜57%

Cゾーン(中程度地価・相続空き家問題が顕在化): 東成区・旭区・東淀川区・住吉区・鶴見区・港区・東住吉区・平野区・住之江区

大阪市の外側エリア。空き家率が大阪市平均(13.8%)前後で、老朽木造住宅の相続空き家が増加中。再建築不可物件も一定数あるが、絶対的な地価が低いため、買取価格の絶対額も低くなりがちです。

訳あり買取相場目安: 正常物件の35〜52%

Dゾーン(低地価・高空き家率・処分困難): 生野区・此花区・大正区・西淀川区・西成区

大阪市内でも空き家率が高く、人口流出が続くエリア。再建築不可物件・老朽木造・事故物件が集中し、一般の不動産仲介では売却が困難なケースが多い。ただし、訳あり専門業者への買取相談は年々増加しており、「売却不可」の状態から脱出できるケースも増えています。

訳あり買取相場目安: 正常物件の30〜48%

大阪市の訳あり物件に関する重要統計

  • 大阪市の空き家率: 13.8%(出典: 総務省「令和5年住宅・土地統計調査」)
  • 大阪市の空き家数(推計): 約15万戸(令和5年時点)
  • 相続登記の義務化: 2024年4月1日施行。相続発生から3年以内に登記しなければ過料(最大10万円)の対象
  • 特定空家の固定資産税: 「特定空家」に指定されると住宅用地特例が外れ、固定資産税が最大6倍になる可能性がある(空家等対策特別措置法)
  • 大阪市の再建築不可物件: 木造密集地帯(もくみつ)が多く、西成区・生野区・大正区・浪速区・此花区に集中

訳あり物件の種類別・買取相場の考え方

再建築不可物件(接道義務未充足)

建築基準法上の道路に2m以上接していない物件(接道義務違反)。建て替えができないため一般の買主がつきにくく、専門業者への直接買取依頼が現実的です。

買取相場の計算式(目安):

  • 土地の路線価 × 面積 × 再建築不可割引率(30〜50%)

例: 生野区の土地(路線価15万円/m²・50m²)の場合 → 通常評価: 750万円 → 再建築不可買取相場: 225〜375万円

事故物件(心理的瑕疵あり)

自殺・他殺・孤独死(特に長期発見遅延)が発生した物件。告知義務があり、通常の売却より価格が下がる。種類・発生からの経過年数・入居者の有無で大きく変わります。

買取相場の目安:

  • 自殺・他殺: 通常相場の60〜75%
  • 孤独死(長期未発見): 通常相場の65〜80%
  • 孤独死(早期発見・清掃済み): 通常相場の80〜90%

共有持分(複数所有者のうち一部の権利)

共有者全員の同意なく不動産全体は売れないため、持分のみの売却は大幅に割引されます。

買取相場の目安:

  • 持分のみ売却: 不動産全体評価額 × 持分割合 × 50〜65%
  • 共有者全員同意での全体売却: 通常の仲介売却相場に近い

相続アパート・老朽空き家

入居率の低下・老朽化・修繕費用が課題。収益価値(NOI/利回り)で評価されることが多い。

買取相場の目安:

  • 満室稼働の場合: 年間家賃収入の5〜8年分(表面利回り12〜20%で逆算)
  • 空室率50%以上の場合: 土地価格の50〜70%(建物はほぼゼロ評価)

大阪市の区別ページ(詳細相場はこちら)

各区の詳細な取引相場・訳あり物件の状況は、以下の区別ページで解説しています。


執筆: 八木宏樹(宅地建物取引士・大阪府知事(1)第65646号)|空き家のミカタ代表。生野区を本社に大阪府全域・全国の訳あり不動産買取を手掛ける。専門分野: 再建築不可・共有持分・相続アパート・事故物件の直接買取。2026年5月更新。

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