空き家のミカタ

実家のリフォーム費用が払えない|リフォームvs現況買取を手残り額で比べる【2026年版】

空き家のミカタ編集部|宅地建物取引業者(大阪府知事(1)第65646号)
リフォームが必要な古い実家の室内 リフォーム費用が払えないときの選択肢

TL;DR — 実家のリフォーム費用が払えないときの結論 「実家を直したいけれど、そこまでのお金はない」というご相談を毎月お受けしています。結論から言うと、リフォームの前に「住む予定があるか」「費用を回収できるか」を確認し、見込みが薄いなら現況のまま手放す(買取)ほうが負担が軽くなるケースが多いです。戸建てのフルリフォームは700〜3,500万円かかり、放置すれば固定資産税と維持費だけが続きます。判断の軸は「リフォームにいくらかけて、いくら回収できるか」。手残り額で比べることが後悔しないコツです。

「実家をどうにかしたいけれど、リフォームにかけるお金がない」——親御さんから引き継いだ家を前に、そう立ち止まっている方は少なくありません。

住むには古すぎる。貸すにも直さないと入居者がつかない。かといって数百万円のリフォーム費用は、すぐに用意できるものではありません。

この記事では、実家リフォームの費用相場(2026年最新)、リフォームして「住む・貸す・売る」場合に費用を回収できるのか、そしてリフォームせず現況のまま手放す選択肢を、手残り額で比べられるように整理してお伝えします。大阪市24区にお住まいの実家についても、同じ考え方で判断できます。

「リフォームするお金がない」ときにまず整理すべき3つの問い

リフォーム費用を工面する方法を考える前に、そもそもリフォームすべき家なのかを整理すると、進む方向が見えてきます。次の3つの問いに答えてみてください。

① その家に、誰かが住む予定はありますか

ご自身やご家族が近い将来に住む予定があるなら、リフォームは「暮らしのための投資」です。多少費用がかさんでも、住み続けることで元が取れます。

一方、誰も住む予定がないのにリフォームだけ先に進めるのは、回収のあてがない支出になりがちです。まずここを正直に確認することが出発点です。

② かけた費用を、貸す・売るで回収できる見込みはありますか

住む予定がなくても、リフォームして賃貸に出せば家賃で回収できる立地なら、投資として成立します。売る場合も、リフォーム後の売却価格がリフォーム費用を上回るなら意味があります。

ただし後述するとおり、築古・郊外の物件はリフォーム費用を回収しきれないことが多いのが実情です。「直せば高く売れる・貸せる」は、立地次第で成り立たないことがあります。

③ 急いで手放したい事情はありますか

固定資産税や管理の手間から早く解放されたい、遠方で通えない、相続人どうしで早く整理したい——そうした事情があるなら、時間のかかるリフォームより、現況のまま手放すほうが目的に合っています。

3つの問いのうち、①と②に「いいえ」が並ぶなら、リフォームせず手放す選択肢を軸に考えるのが現実的です。

実家リフォームの費用相場(2026年・工事内容別)

「リフォーム費用が払えない」と感じるのは自然なことです。2026年は資材と設備の価格が上がり、費用は数年前より高くなっています。まず相場感を押さえておきましょう。

リフォーム工事中の室内 実家のフルリフォーム費用相場のイメージ

工事内容別のおおよその目安

  • 戸建てフルリフォーム(全面改修): 700〜3,500万円。30坪クラスの標準的な工事でも1,200万円前後が最低ラインの目安
  • 築20〜30年・傷みが一部にとどまる場合: 800〜1,200万円ほど
  • 水回り4点(キッチン・浴室・洗面・トイレ)の交換: 資材高騰により300万円を超えるケースが増加
  • 外壁塗装: 50〜120万円
  • 屋根の補修・葺き替え: 数十万〜200万円超(傷み具合による)

(費用は建物の状態・面積・地域・仕様によって変動します。正確な金額は複数のリフォーム会社の見積もりでご確認ください)

築年数が古く、傷みが複数箇所に及ぶ実家ほど、部分的な補修では済まず、結果的にフルリフォームに近い金額になりがちです。「少し直すつもりが、見積もりを取ったら1,000万円を超えていた」というのは、当社へのご相談でもよく聞く話です。

リフォームして「住む・貸す・売る」は費用を回収できるのか

大きな費用をかけるかどうかは、「回収できるか」で判断すると迷いが減ります。3つの出口それぞれで見てみます。

住む場合

ご自身やご家族が住むなら、家賃を払わずに済む分が実質的な回収になります。長く住むほど元が取れます。「誰かが確実に住む」なら、リフォームは合理的な選択です。

貸す場合

リフォームして賃貸に出す場合、回収できるかは立地と家賃相場で決まります。仮に800万円をかけて月8万円で貸せても、空室期間や管理費・固定資産税を差し引くと、回収に10年以上かかることも珍しくありません。

入居者がつきにくい郊外・築古の立地では、リフォーム費用を回収する前に空室と維持費で負担が膨らむリスクがあります。想定家賃でリフォーム費用を割り、回収年数を試算してから判断してください。

売る場合

「リフォームして高く売る」は、一見よさそうに見えて注意が必要です。中古住宅の売買では、買主はリフォーム内容を自分で選びたいと考えることが多く、売主のリフォーム費用がそのまま価格に上乗せされるとは限りません

500万円かけてリフォームしても、売却価格が300万円しか上がらなければ、差し引き200万円の持ち出しです。立地の良い物件を除けば、リフォーム費用を売却価格で回収するのは難しいのが実情です。

リフォームせず現況のまま手放すという選択肢(買取)

「リフォーム費用は出せない」「回収の見込みも薄い」——そんなときの現実的な出口が、リフォームも片付けもせず、現況のまま買取に出す方法です。

現況買取の特徴

  • 片付け・修繕・リフォームは不要。今の状態のまま査定・買取ができる
  • 雨漏り・シロアリ・残置物ありでも、一般の仲介で断られた物件でも相談できる
  • 費用を先に負担する必要がない(リフォーム費・解体費の持ち出しがない)
  • 買取業者が直接買い取るため、仲介より現金化が早い(最短2〜4週間程度)

一方で、仲介で売れる物件を買取に出すと、売却価格は仲介相場より下がります。買取業者はリフォームや再販のコストとリスクを引き受けるためです。ここは正直にお伝えしておきます。

だからこそ「手残り額」で比べる

大切なのは、額面の売却価格ではなく、最終的に手元に残る金額(手残り額)で比べることです。リフォームや仲介にかかる費用・手間・時間・売れ残りリスクを差し引いたうえで、どちらが得かを判断します。

宅建業者の視点: 実際のご相談では、「リフォームして仲介で売る」と「現況のまま買取」で、手残り額がほとんど変わらないケースが少なくありません。それなら、費用を先に出さず、手間もかからず、早く確実に手放せる買取のほうが負担が軽い——という結論になる方が多いです。

リフォーム費用と現況買取を「手残り額」で比べる

判断を数字に落とすと、迷いが晴れます。次のように並べて比べてみてください。

電卓と書類でリフォーム費用と買取価格の手残り額を比較する様子

ルートA:リフォームして仲介で売る

  • 想定売却価格(リフォーム後)
  • 差し引くもの: リフォーム費用(数百万〜1,000万円超)/仲介手数料/固定資産税(売れるまでの期間分)/売れ残りリスク
  • = 手残り額(A)

ルートB:現況のまま買取に出す

  • 現況買取価格
  • 差し引くもの: ほぼなし(片付け・修繕・解体費の持ち出しなし)
  • = 手残り額(B)

このAとBを並べたとき、リフォーム費用が大きい物件・立地が弱い物件ほど、Bが有利になりやすくなります。リフォーム費用を回収できる立地なのかどうかが、A・Bどちらを選ぶかの分かれ目です。

なお、相続した空き家を売る場合は、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例(適用期限は令和9年12月31日まで)が使えることがあります。手残り額の計算に影響するため、適用可否は税務署や税理士にご確認ください。

大阪で実家の出口に迷ったときの判断ステップ

大阪市24区の実家についても、考え方は同じです。次の順で進めると迷いません。

  1. 3つの問いを確認する: 住む予定/回収の見込み/急ぐ事情
  2. リフォーム費用の見積もりを取る: 複数社で相場感をつかむ
  3. 現況買取の価格を出してもらう: 直さない場合の手残りを知る
  4. 手残り額で並べて比べる: 額面ではなく最終的に残る金額で判断する

大阪市内は区や立地によって中古住宅の需要に差があります。同じ「築古の実家」でも、駅近で更地需要のある立地と、郊外で買い手がつきにくい立地とでは、最適な出口が変わります。まずは両方の数字を出すことが、後悔しない判断の第一歩です。

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まとめ

実家のリフォーム費用が払えないときは、無理に工面する前に、次の順で考えると負担の軽い出口が見えてきます。

  1. 住む予定・回収の見込み・急ぐ事情の3つを確認する
  2. リフォーム費用(700〜3,500万円)を回収できる立地かを見極める
  3. 回収の見込みが薄いなら、リフォームせず現況のまま手放す(買取)を検討する
  4. 額面ではなく手残り額で、リフォーム売却と現況買取を並べて比べる

リフォームは「住む」か「確実に回収できる」場合には有効な投資です。しかし、そうでない実家に大きな費用を先に出すと、回収できないまま負担だけが残ることがあります。まずはリフォーム費用の見積もりと現況買取の価格を両方そろえ、手残り額で冷静に比べることから始めてください。


リフォーム費用をかけずに実家を手放したい方へ

「空き家のミカタ」では、リフォームも片付けもせず、現況のまま実家を買取しています。雨漏り・シロアリ・残置物ありの築古住宅でも、費用の持ち出しなしで手放せます。「リフォームして売った場合」と「現況のまま買取」の両方の目安をお出しし、手残り額で比べられるようご案内します。査定・相談は無料で、匿名のままご相談いただけます。

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