相続登記を放置した実家、まだ売れる?罰則が始まった今、3つの選択肢を宅建業者が解説【2026年版】
「親が亡くなって何年も経つのに、実家の名義をまだ変えていない」——こうした状況は日本全国に数多く存在します。法務省の調べでは、登記から20年以上経過した土地が全体の約24%を占めるとされており、相続登記の放置は決して珍しいことではありません。
しかし2024年4月1日に相続登記が法律で義務化され、状況が変わりました。放置を続けると10万円以下の過料が科される可能性があります。それでも「もう手遅れだ」と諦める必要はありません。放置してきた実家でも、今からでも売れる現実的な方法が3つあります。
相続登記の義務化で何が変わったのか
罰則の内容と適用範囲
2024年4月1日施行の改正不動産登記法(第76条の2)により、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなかった場合、10万円以下の過料(行政上のペナルティ)が科される可能性があります。
重要なのは、2024年4月以前に発生した古い相続も対象という点です。その場合の申請期限は2027年3月31日までと猶予が設けられていますが、この期限を過ぎると義務違反になります。
「まだ大丈夫」が通じない3つの理由
放置を続けることのリスクは、罰則だけではありません。
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 相続人の増加 | 子→孫へと相続が続くと、関係者が増えて遺産分割協議が複雑化する |
| 固定資産税の増税 | 空き家が「特定空き家」に指定されると税額が最大6倍になる |
| 売却不能リスク | 将来、相続人に認知症・音信不通が出ると売却できなくなる |
「今年また先延ばしにする」という判断が、来年の処分コストを大幅に高める可能性があります。
放置した実家を処分するための3つの選択肢
選択肢①:今すぐ相続登記を完了させ、その後売却する
最もオーソドックスな方法です。司法書士に依頼して相続登記を済ませてから、仲介または買取で売却します。
費用の目安
- 司法書士報酬:6〜15万円(物件数・相続の複雑さによる)
- 登録免許税:固定資産評価額 × 0.4% (例:評価額500万円の土地なら登録免許税2万円)
手続き期間:1〜3ヶ月(相続人が多い場合や数次相続は3〜6ヶ月以上)
向いている方
- 売却を急いでいない
- 相続人が少なく(2〜3人)、協議がまとまっている
- 自分で費用を先に用意できる
注意点:相続登記が完了するまでは売却活動ができません。登記→売却の2段階になるため、現金化まで時間がかかります。
選択肢②:相続登記と売却を同時並行で進める(最もおすすめ)
宅建業者(買取業者)と提携司法書士がチームで対応し、相続登記の手続きと売却を並行して進める方法です。「登記が終わったら売る」という2段階の手間が省けます。
費用・スケジュール
- 売却代金から登記費用を充当できるため、費用の先出しが不要なケースがほとんどです
- 最短1〜2ヶ月で現金化が完了
向いている方
- 早く現金化したい(相続税の支払い期限が迫っている等)
- 登記費用を手持ちで用意したくない
- 手続きの窓口を1ヶ所にまとめたい
空き家のミカタでは、提携司法書士と連携して相続登記と売買を同時並行で進めています。決済日に登記完了のタイミングを合わせるため、お客様に余計な手間や費用負担をかけません。
選択肢③:相続人申告登記でひとまず義務を果たす
2024年4月から新設された「相続人申告登記」は、遺産分割協議がまとまっていなくても使える簡易制度です。
この制度の仕組み:相続人が「自分は相続人である」と法務局に申告するだけで、相続登記の義務化の期限要件をクリアしたとみなされます。遺産分割協議書が不要なため、相続人が複数いて協議が難航している場合の「つなぎ」として有効です。
費用:0円(収入印紙なし・司法書士不要でも申請可)
注意点:相続人申告登記は「所有権の名義変更」ではないため、この登記だけでは不動産を売ることはできません。罰則を避けながら時間を稼ぐ手段であり、最終的に売却するには別途、通常の相続登記(名義変更)が必要です。
向いている方
- 相続人が多く、遺産分割協議がまとまらない
- まず罰則だけを回避したい
- 2027年3月31日の期限が近い
3つの選択肢を比較する
| 比較項目 | ①登記→売却 | ②同時並行(おすすめ) | ③申告登記でつなぐ |
|---|---|---|---|
| 現金化速度 | 遅い(2〜4ヶ月以上) | 速い(最短1〜2ヶ月) | 売却は別途必要 |
| 費用先出し | 必要 | 不要(売却代金から清算) | 無料 |
| 協議が未完でも可能? | 不可 | 条件による | 可能 |
| 売却できる? | 登記完了後に可能 | 手続き完了時に可能 | 不可 |
| 向いている状況 | 時間に余裕がある | 急いで現金化したい | 協議が難航中 |
相続人が複数いる場合の注意点
実家の相続人が兄弟・姉妹で複数いる場合、全員の同意なしには相続登記も売却もできません。以下の点を事前に確認しておきましょう。
- 相続人全員の連絡先を把握しているか(音信不通の相続人がいる場合は家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任申立てが必要)
- 認知症・精神障害を抱えた相続人がいる場合は成年後見人の申立てが必要
- 海外在住の相続人がいる場合はアポスティーユ付きの委任状が必要
こうした複雑な状況でも、当社では提携司法書士・行政書士とのネットワークで対応できます。まずはご相談ください。
よくある質問
Q. 相続登記をしないまま固定資産税の請求が来ています。これは適法ですか?
適法です。固定資産税は「実際に不動産を相続した方」に課税されます(地方税法第343条)。相続登記をしていなくても、相続した事実がある以上、固定資産税の納税義務は発生します。
Q. 親の死後10年以上経っています。今からでも相続登記は間に合いますか?
間に合います。相続登記に時効はありません。10年・20年前の相続でも今すぐ申請できます。ただし、その間に2次相続・3次相続が発生している場合、必要な戸籍謄本の量が増えて費用と時間がかかります。早いほど手続きが簡単です。
Q. 不動産が遠方にある場合でも相談できますか?
はい。空き家のミカタは全国対応です。オンライン・メール・LINEでのご相談も承っています。相続登記は物件所在地の法務局への申請が必要ですが、書類の準備は現地不要でできるものが多く、郵送・オンライン申請で完結します。
まとめ:放置した実家を今動かすためのポイント
- 2024年4月から相続登記は義務化済み。旧相続分の猶予期限は2027年3月31日
- 放置するほど相続人が増え、手続きが複雑化し、費用が膨らむ
- 急いで現金化したい方には「相続登記と売却の同時並行」が費用先出し不要で最速
- 協議が難航している方は「相続人申告登記」でまず罰則を回避できる
- どの選択肢が最適かは状況によって異なる。まず無料相談で現状を整理することをおすすめします
放置した実家のことを無料で相談できます
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