生前売却と相続後売却はどちらが手取りが多いか|3000万円控除と小規模宅地で分かれる4つの型【2026年版】
自宅を生前に売るか、相続させてから売るかは、次の3点で決まります。1つめは、相続税がかかる家庭かどうかです。2つめは、配偶者か同居していた親族が自宅を相続するかどうかです。3つめは、家が昭和56年5月31日以前の建築かどうかです。この3点が決まれば、答えは自動的に4つの型のどれかに落ち着きます。
相続税がかからない家庭では、生前売却のほうが手取りが多くなりやすい傾向があります。親が住んでいる自宅なら、築年数も構造も問われずにマイホームの3,000万円特別控除が使えるためです。相続税がかかる家庭で、配偶者か同居の親族が相続する場合は、相続後売却が有利になりやすい傾向があります。小規模宅地等の特例で土地330㎡までの評価が80%下がるためです。
「元気なうちに売って現金にしておいたほうがいいのか」「それとも子どもに相続させてから売らせたほうがいいのか」。大阪市内でご相談をいただくとき、この質問は必ずと言っていいほど出てきます。答えが人によって割れるのは、税金が消えているのではなく、かかる場所が入れ替わっているだけだからです。
以下では、国税庁のタックスアンサーの原文にあたりながら、2つの家庭を例に金額で並べていきます。数字は一例で、実際の税額を保証するものではありません。申告にあたっては税理士にご確認ください。
生前売却と相続後売却の差は、税金が「誰に・どの評価額で」かかるかで決まります
まず、両者で何が入れ替わるのかを整理します。
生前に売ると、税金を払うのは親(売った本人)です。かかるのは譲渡所得税で、売った値段から取得費(買ったときの代金)と譲渡費用(仲介手数料など売るためにかかった費用)を引いた利益に対してかかります。売ったあとに残るのは現金です。
相続してから売ると、税金は2回に分かれます。1回目は相続税で、亡くなった時点の財産に対してかかります。2回目は譲渡所得税で、売った子にかかります。
ここで効いてくるのが評価額の違いです。相続税を計算するとき、土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価します(国税庁 No.4602)。路線価は地価公示価格等をもとにした価格の80%程度を目途に定められており、実際に売れる値段よりも低く出るのが通常です。一方、現金は1円も割り引かれず、額面がそのまま相続税の対象になります。
つまり、生前に売るという判断は「不動産という評価の下がる財産を、評価の下がらない現金に変える」判断でもあります。相続税がかかる家庭ほど、この入れ替えが重く効いてきます。
反対に、相続税がかからない家庭では、評価額の話は手取りにまったく影響しません。基礎控除以下であれば、不動産で持っていても現金で持っていても、相続税は0円で同じだからです。この場合に効いてくるのは、譲渡所得税だけになります。
生前に売ると3,000万円控除は確実に使えますが、残った現金は額面のまま相続財産になります
親が現に住んでいる自宅を売る場合、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除が使えます(国税庁 No.3302)。この特例の強みは、条件がとても素直なことです。
- 所有期間の長短は問われません
- 築年数は問われません
- 木造でもマンション(区分所有建物)でも使えます
- 現に住んでいる家屋、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る家屋が対象です
後で見る空き家の特例と比べると、この条件の緩さは際立っています。親が生きていて、そこに住んでいる。それだけで3,000万円の控除が使えるという状態です。
さらに、売った年の1月1日において家屋と敷地の所有期間がともに10年を超えていれば、軽減税率の特例も重ねて使えます(国税庁 No.3305)。課税長期譲渡所得金額が6,000万円以下の部分について、所得税は10%です。住民税は地方税法附則34条の3により4%(都道府県民税1.6%+市町村民税2.4%、指定都市は0.8%+3.2%)となり、復興特別所得税(所得税額の2.1%)を含めた合計は14.21%になります。
通常の長期譲渡所得は20.315%ですから、この軽減税率が使えるかどうかで税額は3割ほど変わります。3,000万円特別控除と軽減税率の特例は、重ねて受けることができます。
ただし、生前売却には税金以外の重さがあります。親が住む場所を失うということです。賃貸に移るなら家賃が毎月出ていきますし、施設に入るなら入居一時金がかかります。手取りを比べるときは、この住み替え費用を必ず差し引いて考えてください。
相続後に売ると評価は下がりますが、空き家の3,000万円控除は条件を全部満たす必要があります

相続してから売る場合にも3,000万円の控除があります。被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除です(国税庁 No.3306)。ただし、こちらは条件がまったく別物です。
対象となる「被相続人居住用家屋」は、次の3つをすべて満たす家屋に限られます。
- 昭和56年5月31日以前に建築されたこと
- 区分所有建物登記がされている建物でないこと(分譲マンションは対象外です)
- 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと(同居していたご家族がいた場合は対象外です)
そのうえで、売り方にも条件がつきます。家屋を売る場合は譲渡の時に一定の耐震基準を満たしていること、または家屋の全部を取り壊してから敷地を売ることが必要です。令和6年1月1日以後の譲渡については、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに買主側で耐震改修または取壊しが終わった場合も認められるようになりました。
さらに、次の期限と上限があります。
- 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
- 売却代金が1億円以下であること
- 相続の時から譲渡の時まで、事業の用・貸付けの用・居住の用に供されていたことがないこと(一度でも貸すと使えなくなります)
そして令和6年1月1日以後の譲渡では、その家屋と敷地を取得した相続人の数が3人以上の場合、控除額は最高2,000万円に下がります。相続人が2人以下であれば最高3,000万円のままです。
申告の際には、市区町村長が交付する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要になります。申請から交付まで数日かかる自治体が多く、売却の直前に慌てて動くと期限に間に合わないことがあります。
条件の数を並べると、こう見えてきます。生前のマイホーム特例は「住んでいれば使える」、相続後の空き家特例は「6つ以上の条件を全部通過したときだけ使える」。この非対称が、手取りの差を生みます。
なお、相続で取得した不動産の取得費と取得の時期は、被相続人からそのまま引き継がれます(国税庁 No.3270)。相続した翌日に売っても、親が30年前に買った家であれば長期譲渡所得の扱いです。「相続してから5年待たないと税率が高い」というのは誤解ですので、待つ必要はありません。
手取り比較①:相続税がかからない家庭は、生前売却のほうが手取りが多くなります
大阪市内でよくある規模で試算します。
前提
- 自宅(木造・築45年)の売却価格 2,800万円
- 購入時の契約書がなく、取得費は概算取得費(売った金額の5%)=140万円
- 譲渡費用(仲介手数料・印紙代など)100万円
- 相続人は子2人、他の財産は預貯金1,000万円
- 基礎控除は3,000万円+600万円×2人=4,200万円
手取りの比較
| 売る順番 | 譲渡所得税 | 相続税 | 最終的な手取り |
|---|---|---|---|
| A. 生前に親が売る | 0円(3,000万円控除) | 0円(基礎控除内) | 2,700万円 |
| B. 相続後に売る/空き家特例が使える | 0円(3,000万円控除) | 0円(基礎控除内) | 2,550万円 |
| C. 相続後に売る/空き家特例が使えない | 約520万円 | 0円(基礎控除内) | 約2,180万円 |
Aは、譲渡益2,560万円が3,000万円の控除にすっぽり収まるため、譲渡所得税は0円です。手取りは売却価格2,800万円から譲渡費用100万円を引いた2,700万円になります。
Bは、空き家特例の要件を満たすために家屋を取り壊して敷地を売った場合です。木造の取壊し費用を150万円と見込みました。取壊し費用は譲渡費用に入れられるため(国税庁 No.3255)、譲渡益は2,410万円となり、こちらも控除の枠内に収まります。ただし解体費用が先に出ていくため、手取りはAより150万円少なくなります。
Cは、建物が昭和56年6月以降の建築だった場合や、親と同居していたご家族がいた場合、分譲マンションだった場合です。空き家特例が使えず、譲渡益2,560万円に20.315%がかかります。AとCの差は約520万円になりました。
相続税がかからない家庭では、相続税の評価が下がるメリットを受け取れません。そのため、3,000万円の控除を確実に使える生前売却が有利になりやすいという結論になります。
手取り比較②:相続税がかかる家庭は、同居していれば相続後売却が有利になりやすくなります
今度は財産の規模が大きい家庭で見ます。
前提
- 自宅の時価6,000万円(土地5,400万円・建物600万円、土地は180㎡)
- 土地の相続税評価額は時価の8割程度として4,320万円、建物の固定資産税評価額400万円
- 預貯金3,000万円
- 相続人は同居している子1人(配偶者はすでに他界)
- 基礎控除は3,000万円+600万円×1人=3,600万円
- 取得費は概算取得費300万円、譲渡費用205万円、所有期間は10年超
D. 生前に親が売る場合
譲渡益は6,000万円−300万円−205万円=5,495万円です。3,000万円の特別控除を引いた課税長期譲渡所得は2,495万円。所有期間10年超の軽減税率14.21%を適用して、譲渡所得税は約355万円になります。
手元に残る現金は6,000万円−205万円−355万円=5,440万円。これに預貯金3,000万円を足した8,440万円が相続財産です。基礎控除3,600万円を引いた課税遺産総額は4,840万円で、相続税の速算表(3,000万円超5,000万円以下は税率20%・控除額200万円)にあてはめると相続税は約768万円。最終的な手取りは約7,670万円となります。
E. 相続後に同居していた子が売る場合
同居していた子が自宅を相続すると、小規模宅地等の特例が使えます(国税庁 No.4124)。特定居住用宅地等に該当すれば、土地330㎡までの部分について評価額が80%減額されます。土地の相続税評価額4,320万円は864万円になります。
相続財産は864万円+建物400万円+預貯金3,000万円=4,264万円。基礎控除3,600万円を引いた課税遺産総額は664万円で、税率10%を適用して相続税は約66万円です。
その後、子は自分が住んでいる家として売ることになるため、マイホームの3,000万円特別控除(No.3302)が使えます。所有期間は親から引き継ぐため10年超で、軽減税率も使えます。譲渡所得税はDと同じ約355万円。手取り現金は5,440万円です。
預貯金3,000万円を足して相続税66万円を引くと、最終的な手取りは約8,374万円になります。
| 売る順番 | 譲渡所得税 | 相続税 | 最終的な手取り |
|---|---|---|---|
| D. 生前に親が売る | 約355万円 | 約768万円 | 約7,670万円 |
| E. 相続後に同居の子が売る | 約355万円 | 約66万円 | 約8,374万円 |
譲渡所得税は同額です。差がついたのは相続税だけで、その差は約700万円。小規模宅地等の特例が使えるかどうかが、そのまま手取りの差になりました。
なお、相続税を納めた人が相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売った場合、納めた相続税の一部を取得費に加算できる特例があります(国税庁 No.3267)。この特例は空き家の3,000万円控除(No.3306)とは併用できませんが、マイホームの3,000万円控除にはその制限がありません。上の試算には織り込んでいないため、Eの手取りはさらに増える可能性があります。
小規模宅地等の特例は、生前に売った時点で消えます
ケース②でひっくり返した張本人が、小規模宅地等の特例です。この特例の性質を、もう少し正確に押さえておきます。
減額されるのは宅地等(土地)だけで、建物や預貯金は対象外です。区分と限度面積は次のとおりです。
| 相続開始の直前の利用区分 | 限度面積 | 減額される割合 |
|---|---|---|
| 特定居住用宅地等(自宅の敷地) | 330㎡ | 80% |
| 特定事業用宅地等・特定同族会社事業用宅地等 | 400㎡ | 80% |
| 貸付事業用宅地等(アパート・駐車場等) | 200㎡ | 50% |
自宅の敷地についてこの特例を使えるのは、次のいずれかに当てはまる人が相続した場合です。
- 被相続人の配偶者(取得者ごとの要件はありません)
- 同居していた親族(相続開始の直前から相続税の申告期限まで引き続きその建物に居住し、かつ申告期限までその宅地等を持っていること)
- いわゆる家なき子(被相続人に配偶者がおらず、同居していた相続人もいない場合で、一定の要件をすべて満たす親族)
ここに2つの落とし穴があります。
1つめは、売って現金にした瞬間にこの特例が消えることです。特例の対象は宅地等であって、売却代金ではありません。生前に売れば、相続財産は評価の下がらない現金に変わります。
2つめは、相続後に売る場合でも、売る時期を間違えると特例が外れることです。同居していた親族が使う場合、宅地等を相続税の申告期限(相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月)まで持ち続ける必要があります。申告期限より前に売ってしまうと保有継続要件を満たさなくなります。売るのは申告期限を過ぎてからと覚えておいてください。
同居していない子だけが相続人で、家なき子の要件にも当てはまらない場合、この特例は使えません。その場合はケース②の前提が崩れるため、生前売却と相続後売却をあらためて数字で並べる必要があります。
あなたはどの型か:3つの質問で4つの型に分かれます

ここまでの内容を、判定できる形にまとめます。
質問1 財産の合計は「3,000万円+600万円×相続人の数」を超えますか
自宅の相続税評価額(土地は路線価、建物は固定資産税評価額)と預貯金などを足して確かめます。路線価は国税庁の財産評価基準書で、固定資産税評価額は毎年届く納税通知書の課税明細で確認できます。
質問2(相続税がかからない場合) 家は昭和56年5月31日以前の建築ですか
登記事項証明書か建築確認済証で確認します。分譲マンションはこの時点で対象外です。
質問3(相続税がかかる場合) 配偶者か同居している親族が自宅を相続しますか
同居していない子だけが相続する場合は、家なき子の要件に当てはまるかどうかまで確かめる必要があります。
| 型 | 状況 | 向いている順番 |
|---|---|---|
| 型1 | 相続税がかからない/昭和56年5月31日以前の建築 | どちらでも近い。解体費用と空き家期間の手間で判断します |
| 型2 | 相続税がかからない/それ以外の建物 | 生前売却が有利になりやすい型です |
| 型3 | 相続税がかかる/配偶者か同居の親族が相続 | 相続後売却が有利になりやすい型です |
| 型4 | 相続税がかかる/同居の親族がいない | 両方の特例が使えないおそれがあり、試算が必要です |
型4がいちばん判断の難しい型です。相続税の負担が増える一方で、空き家特例も小規模宅地等の特例も使えない可能性があります。この型に当てはまる場合は、税理士に相続税の試算を依頼したうえで判断していただくのが確実です。
大阪市内の相談で実際に詰まるのは、税金より「判断できる期間」です
ここまで税金の話を続けてきましたが、実際のご相談で手取りを最も減らしているのは、税制ではありません。判断できる時間が終わってしまうことです。
親御さんの判断能力が落ちてしまうと、生前売却という選択肢そのものが消えます。ご本人に判断能力がない状態で結んだ売買契約は無効になるためです。成年後見制度を使えば売却は可能ですが、居住用不動産の処分には家庭裁判所の許可が必要で、申立てから売却完了まで半年以上かかることが多くなります。後見人には親族が選ばれるとは限らず、専門職が選ばれた場合は報酬が続きます。
もう一つよくあるのが、相続人のあいだで話がまとまらないまま3年が過ぎるケースです。空き家特例の期限は、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日です。遺産分割の話し合いが長引くと、この期限は簡単に過ぎていきます。
過去の買取のご相談でも、「税金の比較は済んでいたのに、話し合いが終わらないうちに期限が来てしまった」という状況をいくども見てきました。制度上の最適解より、間に合う選択肢のほうが手取りが多いということが、現実には起こります。
相続登記についても触れておきます。2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されました(不動産登記法76条の2)。不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければ、10万円以下の過料の対象になります。施行前に発生した相続も対象で、その場合は施行日から3年以内が期限です。名義が故人のままの不動産は売ることができないため、売却を考えるなら登記は避けて通れません。
期限は2つあります。相続から3年の12月31日と、申告期限の翌日から3年
相続後売却を選んだ場合、似た顔をした期限が2つ並びます。混同しやすいので、分けて覚えていただくと安全です。
| 期限 | 内容 | 起算点 |
|---|---|---|
| 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日 | 空き家の3,000万円特別控除(No.3306)が使える期限 | 亡くなった日 |
| 相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日 | 取得費加算の特例(No.3267)が使える期限 | 相続税の申告期限(死亡を知った日の翌日から10か月) |
| 相続税の申告期限(10か月) | 小規模宅地等の特例の保有継続要件。ここより前に売ると特例が外れます | 相続の開始があったことを知った日の翌日 |
順番にすると、こうなります。相続税の申告期限(10か月)までは売らない。空き家特例を使うなら3年目の12月31日までに売る。この2つを押さえておけば、期限で損をすることはほぼなくなります。
なお、相続放棄を検討している場合は、これらより先に3か月の期限(熟慮期間)が来ます。放棄すればその不動産を売ることもできなくなるため、順番としては最初に判断する論点です。
迷っている段階でも、金額だけ先に確かめることができます
生前売却と相続後売却を比べるには、その家がいくらで売れるのかという数字がどうしても必要です。時価がわからないまま「相続税がかかるかどうか」を判断することはできません。
ただ、査定を頼むと売却を進めることになりそうで気が重い、というお声もよくいただきます。査定は無料で、売却を強制することはありません。金額だけ聞いて、ご家族で話す材料にしていただくところまでで結構です。
築年数が古い、増築して未登記の部分がある、再建築不可(建て替えができない土地)である、といった事情がある家では、そもそも仲介で買い手が付くかどうかから確かめる必要があります。この場合は、仲介で売れる見込みと、現況のまま買い取った場合の金額を並べてお伝えします。2つの数字が並んで初めて、生前か相続後かの比較が意味を持ちます。
大阪市24区であれば、現地を見たうえで金額をお出しできます。残置物が残ったまま、相続登記が終わっていない状態、他の共有者と連絡が取れない状態でも、その前提のまま査定します。
まとめ
- 相続税がかからない家庭は、生前売却のほうが手取りが多くなりやすくなります。親が住んでいれば築年数も構造も問われずに3,000万円控除が使えるためです
- 相続税がかかる家庭で、配偶者か同居の親族が相続するなら、相続後売却が有利になりやすくなります。小規模宅地等の特例で土地330㎡までの評価が80%下がるためです
- 分岐を決めるのは3つの質問だけです。基礎控除を超えるか、同居の親族が相続するか、昭和56年5月31日以前の建築か。この3点が決まれば型は決まります
「まだ売ると決めたわけではないけれど、金額だけ知っておきたい」——その段階のご相談を歓迎しています。査定は無料で、その後のご連絡をこちらから重ねることもありません。
空き家のミカタを運営しているのは、大阪市生野区に事務所を構える合同会社アルシェです(宅地建物取引業免許 大阪府知事(1)第65646号)。大阪市24区の空き家・長屋・再建築不可物件・事故物件・共有持分を専門に扱っており、相続登記が未了・残置物が残ったまま・共有名義のままの状態でも査定にお応えできます。なお、登記の代理申請は司法書士、相続人間の話し合いがまとまらない場合は弁護士、譲渡所得税・相続税の具体的な計算と申告は税理士へご確認ください。担当するのは、その家をいくらで、どういう順序で手放せるかの部分です。
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出典(2026年9月5日確認)
- 国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除。所有期間の長短に関係なく最高3,000万円まで控除/現に自分が住んでいる家屋、または以前に住んでいた家屋は住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る場合/親子や夫婦など特別の関係がある人への譲渡は対象外)
- 国税庁「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」(売った年の1月1日において家屋・敷地の所有期間がともに10年超/課税長期譲渡所得金額6,000万円以下は所得税10%、6,000万円超は(A−6,000万円)×15%+600万円/3,000万円の特別控除と重ねて受けることができる)
- 国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡/昭和56年5月31日以前の建築・区分所有建物登記がされている建物でない・相続の開始の直前に被相続人以外に居住していた人がいない/相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで/売却代金1億円以下/令和6年1月1日以後の譲渡で取得した相続人の数が3人以上の場合は2,000万円/取得費加算の特例との併用不可/被相続人居住用家屋等確認書が必要)
- 国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」(譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年超=所得税15%・住民税5%/復興特別所得税は基準所得税額の2.1%/取得費が不明または譲渡価額の5%より少ないときは5%を概算取得費とできる)
- 国税庁「No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」(所有期間5年以下=所得税30%・住民税9%)
- 国税庁「No.3258 取得費が分からないとき」(取得費が分からない場合・実際の取得費が売った金額の5%を下回る場合は、売った金額の5%相当額を取得費とすることができる)
- 国税庁「No.3255 譲渡費用となるもの」(建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用は譲渡費用にあたる)
- 国税庁「No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」(相続税が課税されていること/相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること)
- 国税庁「No.3270 相続や贈与によって取得した土地・建物の取得費と取得の時期」(相続や贈与によって取得したときは、被相続人や贈与者の取得の時期がそのまま引き継がれる/取得費も被相続人が買い入れたときの購入代金等をもとに計算する)
- 国税庁「No.4124 相続した事業用の宅地等(小規模宅地等の特例)」(特定居住用宅地等は330㎡・80%減額/特定事業用宅地等は400㎡・80%/貸付事業用宅地等は200㎡・50%/同居していた親族は相続開始の直前から相続税の申告期限まで引き続き居住し、申告期限までその宅地等を有していること)
- 国税庁「No.4152 相続税の計算」(基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数)
- 国税庁「No.4155 相続税の税率」(速算表。1,000万円以下10%/3,000万円以下15%・控除50万円/5,000万円以下20%・控除200万円/1億円以下30%・控除700万円)
- 国税庁「No.4602 土地家屋の評価」(土地は路線価方式または倍率方式/家屋は固定資産税評価額×1.0)
- 国税庁「令和8年分の路線価等について」(路線価等は1月1日を評価時点とし、地価公示価格等を基にした価格の80%程度を目途に定めている)
- e-Gov法令検索「地方税法」(附則34条 長期譲渡所得に係る道府県民税2%・指定都市1%/附則34条の3 居住用財産を譲渡した場合の課税の特例=課税長期譲渡所得金額6,000万円以下は道府県民税1.6%・指定都市0.8%/349条の3の2 住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例)
- e-Gov法令検索「不動産登記法」(第76条の2 相続等による所有権の移転の登記の申請/第164条 10万円以下の過料)
- 法務省「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し」(相続登記の申請義務化 令和6年4月1日施行。施行前の相続も対象で、施行日から3年以内が期限)
- 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法 関連情報」(管理不全空家等・特定空家等の制度)
画像クレジット: 冒頭「Contemporary japanese homes - panoramio」by gary4now(Wikimedia Commons, CC BY 3.0・記事に合わせてトリミング)/本文「Desktop with laptop and calculator (Unsplash)」(Wikimedia Commons, CC0)。税金の比較図と判定フロー図は空き家のミカタ編集部作成。