【体験談・事例03】相続アパートを4人兄弟で8か月揉め続けた。買取で全員合意・決済まで28日の全記録
「もう8か月、兄弟間でずっと平行線のままでした。誰かが折れるしかないとは思っていたんですが……」
神奈川県川崎市在住のCさん(60歳・長男)は、2025年7月に父が他界し、東京都板橋区にある木造アパートを兄弟4人で相続しました。月22万円の家賃収入がある物件でしたが、「売却か・賃貸継続か・建て替えか」を巡って4人の意見が対立し、8か月間なんの決断もできずにいました。
2026年3月に空き家のミカタへLINEで相談。相談から28日後、4人全員が合意のもとで決済を完了しました。
この記事では、Cさんの了承を得て(個人情報は匿名化)、膠着の原因・全員合意に至った経緯・査定から決済までの全プロセスを公開します。
この記事でわかること
- 相続人4人で意見が割れたとき、どうすればまとまるか
- 入居者付き相続アパートの買取価格はどう決まるか(内訳公開)
- 相談から全員合意・決済完了まで28日のタイムライン
- 「賃貸継続した場合」との5年間コスト比較
Cさんの物件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都板橋区(最寄り駅徒歩8分) |
| 物件種別 | 木造2階建てアパート |
| 延床面積 | 約190㎡ |
| 土地面積 | 約175㎡ |
| 築年数 | 35年(1991年築) |
| 室数 | 8室(全室1K・約20㎡) |
| 入居状況 | 5室入居・3室空室 |
| 月間賃料収入 | 約22万円(入居5室 × 平均44,000円) |
| 相続人 | 4名(長男・次男・長女・次女) |
| 相続分 | 各1/4 |
| 相続登記 | 相談時点で完了済み |
4人兄弟でなぜ8か月間まとまらなかったのか
相続が発生した2025年7月以降、4人は月1回のZoomミーティングを続けていました。それでも意見はまとまりませんでした。
| 相続人 | 主張 | 理由 |
|---|---|---|
| Cさん(長男・60歳) | 売却 | 神奈川在住で遠隔管理が限界。退職後の生活費も確保したい |
| 次男(56歳・大阪在住) | 賃貸継続 | 「月22万円の収入があるのに売るのは損」との判断 |
| 長女(53歳・東京在住) | 建て替え | 「RC造に建て替えれば長期的に安定収入が得られる」 |
| 次女(50歳・名古屋在住) | どちらでもよい | 「早く決めたい。今すぐ現金が必要というわけでもない」 |
特に意見が割れた理由は3つです。
①「月22万円の収入」という数字の解釈の違い
次男は「月22万円の収入がある物件を売るのは損だ」と繰り返していました。ただし、この22万円から管理会社手数料(5%:約1.1万円)・固定資産税(年間約40万円、月換算3.3万円)・火災保険・修繕積立を引くと、実質手取りは4人合計で月約14万円(1人あたり月3.5万円)。
「次男は表面上の家賃収入だけを見ていました。実際は1人あたり月3〜4万円の話なのに、売って得られる数百万円と比較できていなかったと思います」(Cさん)
②建て替えコストの現実
長女が主張する「RC造への建て替え」は、解体費用と建築費を合わせると概算で4,000万円〜7,000万円以上かかります。4人で資金を出し合うとしても、全員の同意と融資が必要です。Cさんと次女は「そんな資金はない」と反対しており、現実的な選択肢にはなりませんでした。
③放置中の雨漏り問題
2025年11月、2階の入居者から雨漏りの報告があり、修繕業者の見積もりが届きました。修繕費の見積もりは約50万円〜70万円。4人で負担するとしても1人あたり12.5万円〜17.5万円。支払い方針でも意見が分かれました。
放置し続けた場合のリスク試算
Cさんは相談前、「このままあと5年、賃貸を続けた場合」を試算していました。
| 項目 | 年間費用 | 5年間合計 |
|---|---|---|
| 固定資産税(土地・建物) | 約40万円 | 約200万円 |
| 管理会社手数料(月1.1万円) | 約13万円 | 約65万円 |
| 火災保険料 | 約5万円 | 約25万円 |
| 修繕費(今回の雨漏り+経年劣化) | 約20万円/年(平均) | 約100万円 |
| 合計コスト | 約78万円/年 | 約390万円 |
5年間の賃料収入(入居率65%想定):約22万円 × 12か月 × 65% × 5年 ≒ 858万円
5年間の手取り(収入 − コスト):858万円 − 390万円 = 約468万円(4人計)
1人あたり5年間の手取り:約117万円
対して、買取で一括現金化した場合(2,250万円)の1人あたり手取りは約554万円。5年間の賃貸継続(117万円)と比べて、現在の時点で受け取れる金額が大きく、しかも5年間の管理負担がゼロになります。
「この計算をしたとき、次男も『なるほど』と言いました。表面の家賃収入ではなく実質的な比較をしたのが転機だったと思います」(Cさん)
空き家のミカタへの相談から決済まで
STEP 1:LINEで相談(2026年3月3日)
Cさんが「相続 アパート 複数人 売れない」で検索し、空き家のミカタのサイトにたどり着きました。LINEで「4人兄弟で意見が割れている」という状況を送ると、当日中に返信が届きました。
「まず自分の状況を聞いてもらえて、『他の相続人への説明もサポートできます』という言葉がありがたかったです」
STEP 2:書類確認・簡易査定(3月6日・相談から3日後)
登記簿謄本・固定資産税評価証明書・賃貸借契約書の写しをLINEで送付。
簡易査定の結果:買取価格のレンジ 2,100万円〜2,400万円
レンジの幅は「空室3室の今後の対応」と「雨漏り修繕費の扱い」によるとのことでした。
STEP 3:現地調査(3月10日・相談から7日後)
提携業者が現地調査を実施。Cさんは立ち会い不要でした。建物の状態(雨漏りの範囲・外壁・設備)と土地の状況を確認。
STEP 4:正式な買取価格の提示(3月15日・相談から12日後)
正式な買取金額:2,250万円
価格の根拠(内訳参考):
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 収益還元評価(年間純収益220万円÷還元利回り9.5%) | 約2,315万円 |
| 雨漏り修繕費・空室リスク | ▲約65万円 |
| 正式買取価格 | 2,250万円 |
Cさんの感想:「収益還元法という考え方で計算してもらい、『なぜこの価格なのか』が透明で納得できました」
STEP 5:他の相続人3名への説明サポート(3月18日・相談から15日後)
空き家のミカタのスタッフが、次男・長女・次女向けに説明資料を作成。価格の根拠・賃貸継続との5年間比較・手続きの流れをまとめたPDF資料を用意し、Cさんが各自に送付。
次男(賃貸継続派)の反応:「実質手取りの試算を見て、考えが変わりました」 長女(建て替え派)の反応:「建て替えの費用感が現実的でないことは自分でも薄々わかっていました」 次女(中立派):「早く決まって良かったです」
「業者さんが説明資料を作ってくれたことで、私が一人で説得する必要がなくなりました。第三者の資料として使えたので、感情的にならずに話し合いができました」(Cさん)
STEP 6:全員合意・売買契約締結(3月23日・相談から20日後)
4名全員が遺産分割協議書に署名。売買契約を締結しました。
入居者への対応:オーナーチェンジのため入居者への退去通知は不要。決済後に新オーナーへの通知を行うかたちで進みました。
STEP 7:決済・引き渡し完了(3月31日・相談から28日後)
司法書士立会いのもとで決済。所有権移転登記手続きも完了しました。
最終的な手取りと4名への分配
| 費用 | 金額 |
|---|---|
| 売買代金 | 2,250万円 |
| 印紙税(2,000万円超3,000万円以下) | ▲1万円 |
| 登記費用(相続人4名分の書類含む) | ▲約28万円 |
| その他諸費用 | ▲約4万円 |
| 手取り合計 | 約2,217万円 |
| 1人あたり(4名均等分配) | 約554万円 |
※譲渡所得税(売却益に対する課税)については、被相続人の取得費・相続から売却までの期間等によって異なります。詳細は税理士にご確認ください。
「これで私の父の遺産の整理が終わりました。8か月間、誰かが『早く決めよう』と言い出せずにずるずる来てしまいましたが、専門家のサポートで整理できてよかったです。兄弟関係も、変にもめなくて済んで良かったと思っています」(Cさん)
この事例から学べること
1. 感情論ではなく「実質収益の比較」が合意への近道
「月22万円の収入がある」という表面的な数字が対立の原因でした。管理費・税金・修繕費を差し引いた実質収益と、買取で得られる現金を比較したことで、賃貸継続派も納得できました。相続人間で数字を揃えることが最初のステップです。
2. 第三者の説明資料があると、感情的な対立が和らぐ
「長男の私が説得しようとすると感情的になりやすい」という状況で、第三者(買取業者)が作成した説明資料が機能しました。「業者からの資料」として受け取れるため、相続人間の心理的な壁が下がります。
3. 相続アパートの「膠着」は時間の経過とともに損失が拡大する
今回のケースでは、膠着している8か月の間にも固定資産税・管理費・修繕費が発生し続けていました。相続人全員への分配可能なまとまった資金が「今すぐ得られる」という事実が、決断を後押しします。
4. 相続登記は早めに完了させておくことで選択肢が広がる
Cさんの場合は相続登記が完了していたため、スムーズに売却できました。2024年4月1日から相続登記が義務化(相続を知った日から3年以内)されています。未了のまま放置すると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
よくある質問
Q. 相続人が全員合意しないと売却できませんか?
はい、共有物件の場合は全員の合意が必要です。相続登記が完了し共有名義になっている不動産は、全員の合意(遺産分割協議)を経なければ売却できません。ただし、自分の持分のみを売却することは法律上可能です(民法第206条)。持分のみの売却は価格が低くなる傾向がありますが、「どうしても合意が得られない」場合の最後の手段になります。まずは全員が納得できる提示を模索することをおすすめします。
Q. 買取業者が「相続人全員への説明サポート」をしてくれるのですか?
空き家のミカタではサポートを承っています。Cさんの事例のように、相続人それぞれの状況と主張を把握したうえで、客観的な比較資料を作成します。「長男が説得する」形ではなく、「第三者の業者が数字と根拠を示す」形で進めることで、感情的な対立が起きにくくなります。
Q. 入居者がいる状態でも、すぐに買取してもらえますか?
はい、入居者付き(オーナーチェンジ)での買取が基本です。入居者に退去していただく必要はありません。賃貸借契約ごと買い取るかたちになります。入居者へは所有権移転後に新オーナーから通知がいきます。
あなたの相続アパートも、まずは相談から
Cさんのように「相続人が複数いてなかなかまとまらない」「賃貸継続か売却かで悩んでいる」という状況でも、まずはLINEでご相談いただければ、状況を整理するお手伝いをします。
こんな方はお気軽にご連絡ください:
- 相続した賃貸アパートをどうするか決められずにいる
- 兄弟姉妹間で意見が割れてまとまらない
- 入居者がいる物件でも買い取ってもらえるか知りたい
- 仲介に「相続人全員の合意が必要」と言われて止まっている
- 雨漏り・修繕が必要な築古アパートを手放したい
査定・相談は完全無料です。相談したからといって売却を強制することは一切ありません。
相談無料・秘密厳守・全国対応
空き家のミカタ(宅建業者)
この事例で使った売却方法の詳細
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