【体験談・事例13】土地と建物で相続人が異なり8か月停滞。買取で名義問題ごと解決した全記録
※本記事で紹介する事例・お客様の声は、実際によくあるご相談内容をもとに構成した参考例です。プライバシー保護等の観点から、地域・金額・状況等は特定できないよう変更しています。
「土地は父の名義、建物は兄の名義。どこから手をつければいいのか、8か月わからないままでした」
大阪市東住吉区にある築41年の木造戸建てを相続したBさん(40代・男性・大阪府内在住)は、2026年3月に空き家のミカタへLINEで相談してきました。相談から52日後、8か月間まったく動かなかった「名義バラバラ」の実家を、姉との合意のうえで無事に手放すことができました。
この記事では、Bさんの了承を得て(個人情報は匿名化)、なぜ8か月も停滞したのか・どうやって名義問題ごと解決したのか・最終的な手取り額までの全プロセスを公開します。
この記事でわかること
- 土地と建物で相続人(名義人)が別々になると、なぜ売却が止まるのか
- 遺産分割協議がまとまらず8か月停滞した具体的な理由
- 「換価分割」と「同時買取」で名義問題ごと解決した手順(所要52日)
- 最終的な手取り額と、放置し続けた場合の損失試算
Bさんの物件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪市東住吉区(最寄り駅徒歩9分) |
| 物件種別 | 木造2階建て戸建て |
| 延床面積 | 約76㎡ |
| 築年数 | 41年 |
| 土地面積 | 約58㎡(更地評価:約720万円) |
| 空き家期間 | 約8か月 |
| 建物名義 | 長男(Bさん)単独 ※父から生前に贈与 |
| 土地名義 | 父のまま(相続人による未分割) |
| 相続登記 | 相談時点で土地が未了 |
なぜ土地と建物で名義が分かれたのか
Bさんの父親は2025年7月に他界しました。相続人はBさん(長男)と姉(長女)の2人です。
生前、父親は「この家はお前が住めばいい」と、建物だけをBさんに生前贈与していました。ところが土地の名義はそのまま父親名義で残っていたのです。
「父は『土地もそのうち名義を変えよう』と言っていたのですが、体調を崩してそのままになってしまいました。気づいたら、建物は私、土地は父のまま——という状態でした」
父親の死後、土地は相続財産となり、Bさんと姉の2人で遺産分割協議をして「誰が取得するか」を決めなければならなくなりました。つまり、
- 建物:Bさん単独名義
- 土地:父名義のまま → 相続でBさん・姉の共有(未分割)
という、いわゆる「名義バラバラ」の状態です。この家を売るには、建物名義人(Bさん)と土地の相続人全員(Bさん・姉)の全員が売却に合意する必要がありました。
8か月停滞した3つの理由
理由①:姉が遠方・多忙で話し合いに応じられなかった
姉は関東在住で、仕事と子育てに追われていました。Bさんが何度か「実家をどうするか相談したい」と連絡しても、「今は時間が取れない」と先延ばしになる状態が続きました。
理由②:土地の分け方で意見が合わなかった
Bさんは「自分が建物を持っているのだから、土地も自分が引き継ぎたい」と考えていました。一方の姉は「土地は父の財産なのだから、自分にも取り分があるはず」という思いがあり、土地をどう分けるかで折り合いがつきませんでした。Bさんに姉へ支払う現金の余裕がなかったことも、話をこじらせました。
理由③:手続きの複雑さに二人とも動けなかった
「建物は贈与、土地は相続、しかも相続登記も済んでいない」という状況に、二人とも何から手をつければいいのか分からず、専門家に相談することもないまま時間だけが過ぎていきました。
「揉めているというより、お互い忙しくて、複雑すぎて、二人とも固まってしまった感じでした。その間も固定資産税の通知だけは毎年届くんです」
この間、Bさんは空き家の固定資産税・管理の手間を負担し続けていました。
名義バラバラの物件は、放置するほど解決が難しくなる
土地と建物で名義が分かれた物件を放置すると、次のリスクが重なります。
1. 数次相続で名義人が増える
もし遺産分割前にBさんや姉にさらに相続が発生すると、その配偶者や子へと相続権が移り、合意が必要な人数が雪だるま式に増えます。関係者が増えるほど、全員の同意を取るのは難しくなります。
2. 相続登記義務化の過料リスク
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に相続登記を申請しないと、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。土地が未分割のままではこの登記もできません。
3. 建物の劣化と維持コスト
空き家のまま時間が経てば建物は劣化し、買取価格は下がります。その一方で固定資産税と管理費は毎年発生し続けます。
空き家のミカタへの相談から解決まで(所要52日)
STEP 1:LINEで相談(2026年3月10日)
Bさんは「土地は父名義のまま、建物は自分名義で、姉と話がまとまらず売れずに困っている」とLINEで相談してきました。登記簿の写しと固定資産税の通知書をLINEで送付。
「名義がぐちゃぐちゃで、こんな物件は相手にされないと思っていたので、『その状態でも進め方があります』と返ってきたときは、少し肩の力が抜けました」
STEP 2:書類確認と簡易査定(3月14日・相談から4日後)
登記簿謄本と固定資産評価証明書、戸籍を確認し、相続人がBさんと姉の2人であることを確定。権利関係を整理したうえで、買取価格のレンジ 500万円〜580万円を提示しました。
STEP 3:現地調査と両当事者へのヒアリング(3月18日・相談から8日後)
提携業者が現地の建物状態・土地の境界・接道を確認。あわせて、Bさんと(電話で)姉の双方から「どうしたいか」を丁寧にヒアリングしました。
ここで見えてきたのは、姉は土地そのものが欲しいわけではなく、「公平に分けてほしい」だけだということでした。
STEP 4:換価分割スキームの提案(3月25日・相談から15日後)
そこで提案したのが「換価分割」です。これは、不動産を土地・建物まとめて売却し、その代金を法定相続分などに応じて現金で分ける方法です。
- 建物(Bさん名義)と土地(相続財産)を一体で買取
- 売却代金のうち土地相当分を、遺産分割協議で定めた割合でBさんと姉に分配
「土地を取り合う」のではなく「現金を分ける」形にしたことで、姉も「それなら納得できる」と合意。8か月動かなかった話が、ここで一気に前へ進みました。
STEP 5:遺産分割協議書の作成と相続登記(4月上旬〜・相談から約25日後)
提携の司法書士が、換価分割を前提とした遺産分割協議書を作成。Bさんと姉が署名・押印し、父名義だった土地の相続登記を申請しました(登記申請から完了まで約3週間)。
STEP 6:売買契約・同時決済(5月1日・相談から52日後)
土地の名義が整ったところで、建物名義人(Bさん)と土地名義人が同席し、一体で売買契約を締結。正式な買取金額は540万円(売買価格・消費税別)。決済当日に司法書士立会いのもと所有権移転を行い、代金を遺産分割の取り決めに従ってBさんと姉に分配しました。
最終的な手取りと分配
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売買代金(土地+建物) | 540万円 |
| 印紙税 | ▲5,000円(500万円超1,000万円以下) |
| 相続登記・所有権移転費用(一部負担) | ▲約12万円 |
| 手取り合計(Bさん・姉の合算) | 約527万円 |
この約527万円を、遺産分割協議で定めた割合に従って、Bさんと姉で分配しました。建物分はBさん、土地分は法定相続分に応じて2人でという整理です。
「現金できっちり分けられたので、姉との間にわだかまりが残らなかったのが一番よかったです。お金の話でこじれると、その後の関係にも響きますから」
「放置し続けた場合」との比較試算
もしBさんが名義バラバラのまま放置し続けていたら、どうなっていたか。買取価格540万円と比較しても、早期の解決が合理的でした。
| 比較項目 | 解決した場合 | 放置し続けた場合(さらに5年) |
|---|---|---|
| 固定資産税(5年) | 0円 | 約40万〜60万円 |
| 建物の管理・劣化対応 | 0円 | 約20万〜50万円 |
| 数次相続による関係者増加 | なし | あり(合意はさらに困難に) |
| 相続登記義務化の過料リスク | 回避 | 10万円以下の過料の可能性 |
| 手取り | 約527万円 | 建物劣化で買取価格が下落+維持コスト |
「『あと5年放っておいたら、姉のところで相続が起きて、姪や甥にも話を通さないといけなくなっていたかもしれない』と聞いて、ぞっとしました。早く動いて正解でした」
この事例から学べること
1. 「名義がバラバラ」でも売る方法はある
土地と建物で名義人が違っても、全員の合意さえ取れれば一体で売却できます。合意形成が難しいときは、換価分割(現金で分ける)という選択肢があります。「複雑だから無理」と諦める前に、進め方を相談する価値があります。
2. 「土地の取り合い」を「現金の分配」に変えると合意しやすい
不動産そのものを分けようとすると、評価額や愛着で揉めがちです。売却して現金で分ける形にすると、公平さが数字で見えるため、遠方の相続人とも合意に至りやすくなります。
3. 相続登記は早く済ませるほど選択肢が残る
土地が未分割・未登記のままでは売却の名義移転ができません。2024年4月から相続登記は義務化されています(相続を知った日から3年以内)。放置は過料リスクと数次相続リスクを同時に膨らませます。
4. 第三者が間に入ると、止まっていた話が動く
当事者だけだと感情や遠慮で進まない話も、買取業者・司法書士という第三者が「現金分配」という分かりやすい着地点を示すことで動き出すことがあります。
よくある質問
Q. 土地だけ、または建物だけを売ることはできますか?
自分の名義の分だけを売ることは理論上は可能ですが、現実的には買い手が限られます。土地だけ・建物だけを買っても単独では活用しにくいため、一般市場では敬遠されます。訳あり物件の買取業者であれば、土地・建物をまとめて引き受け、名義整理までサポートできるケースがあります。まずは全体像を相談することをおすすめします。
Q. 相続登記が済んでいなくても相談できますか?
相談・査定は可能です。ただし実際の売却(所有権移転)には相続登記が必要です。登記が未了でも、必要な手続きの段取りから一緒に整理できます。登記手続きは提携の司法書士をご紹介できます。
Q. 相続人の一人と連絡が取れない場合はどうなりますか?
まずは戸籍から住所をたどって連絡を試みます。それでも所在が分からない場合は、家庭裁判所の手続き(不在者財産管理人の選任など)が必要になることがあります。状況に応じた進め方をご案内しますので、「連絡が取れないから無理」と諦めず、一度ご相談ください。
あなたの相続物件も、まずは相談から
Bさんのように「土地と建物で名義が違う」「相続人同士で話がまとまらない」という状態でも、進め方はあります。名義や遺産分割の整理ごと引き受けられるのが、訳あり買取の強みです。
こんな方はお気軽にご連絡ください:
- 土地と建物で名義(相続人)が別々になっている
- 遺産分割協議がまとまらず、実家が売れずに止まっている
- 遠方の相続人と連絡・話し合いが進まない
- 相続登記が済んでいない大阪市内の空き家を手放したい
- 固定資産税だけ払い続けている状態を終わらせたい
査定・相談は完全無料です。相談したからといって売却を強制することは一切ありません。大阪市24区の物件を中心に対応しています。
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