空き家のミカタ

空き家リスクマップ2026|全国47都道府県「空き家率×特定空家指定×行政代執行」完全データ

空き家のミカタ編集部|宅地建物取引業者(大阪府知事(1)第65646号)
老朽化した空き家の外観 空き家リスクマップ2026
TL;DR: 空き家900万戸(2023年確報・過去最高)。山梨等5県がリスクSランク。特定空家→固定資産税6倍・行政代執行リスク。早期処分が有利。空き家のミカタ(宅建業者・合同会社アルシェ)が全国対応で解説します。
このページのポイント:
  • 全国空き家数は900万戸(2023年確報)と過去最高を更新
  • リスクSランク(空き家率20%超)は山梨・和歌山・長野・徳島・高知の5県
  • 47都道府県の「空き家率×特定空家指定×行政代執行」データを一覧化
  • 空き家率が高いほど行政介入リスクが高く、早めの対処が有利
ご自身の空き家のリスクを知りたい方へ
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「自分の空き家、そのままにしておいて大丈夫だろうか」——そういう不安を抱えながら、なかなか動けずにいる方は多くいます。2023年の住宅・土地統計調査で、全国の空き家数が初めて900万戸を超えました。空き家率13.8%という数字は過去最高で、7戸に1戸以上が空き家という状態です。

問題は「数が多い」だけではありません。空家等対策特別措置法に基づく「特定空家」の指定件数・行政代執行件数は年々増加しており、放置すれば固定資産税の6倍化・最終的には強制解体のリスクを抱えます。

このページでは、総務省と国交省の公開データをもとに、全国47都道府県の空き家リスクを3つの指標でクロス集計し、ランキング形式で整理しました。自分の物件がある都道府県のリスクを確認して、必要な対策を取るための参考にしてください。


目次

  1. 3つの指標の読み方
  2. 全国47都道府県 空き家リスクデータ(地方別)
  3. リスクランクSの5県 — 空き家率20%超の現実
  4. リスクランクAの都道府県 — 次に注意すべき地域
  5. 都市圏がリスクCでも安心できない理由
  6. 自分の物件のリスクを確認する3ステップ
  7. よくあるご質問

3つの指標の読み方

このページでは、以下の3指標を用いて都道府県ごとの「空き家リスク」を評価しています。

指標意味出典
空き家率総住宅数に占める空き家の割合(%)総務省 住宅・土地統計調査(2023年確報)
特定空家等指定累計空家法に基づき指定された累計件数(2024年度末推計)国土交通省 施行状況調査(2025年度版)
行政代執行累計強制解体が実施された累計件数(2024年度末推計)国土交通省 施行状況調査(2025年度版)

リスクランクの定義:

ランク基準意味
S(最高リスク)空き家率20%以上5戸に1戸以上が空き家。行政対応が本格化しており、早急な対処が必要
A(高リスク)空き家率17〜20%未満全国平均を大きく上回る。放置期間が長いほど行政介入リスク増大
B(中リスク)空き家率14〜17%未満全国平均水準〜やや高め。管理状況の確認と早めの相談を推奨
C(比較的低リスク)空き家率14%未満都市圏が中心。ただし絶対数が多いため行政指定件数は高い傾向

※特定空家指定件数・行政代執行件数は人口規模も影響するため、空き家率が低くても絶対数が多い都市圏が上位に来るケースがあります。「率」と「数」を合わせて判断してください。


全国47都道府県 空き家リスクデータ(地方別)

空き家リスクデータ統計資料のイメージ

※以下の特定空家等指定累計・行政代執行累計は、国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況」(2025年3月公表)および各都道府県の公表データをもとに当社が推計した概算値です。都道府県ごとに集計基準が異なるため参考値としてご活用ください。

北海道・東北

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
北海道14.9%約1,500件約45件B
青森県16.8%約580件約16件A
岩手県15.2%約450件約13件B
宮城県15.8%約680件約18件B
秋田県18.3%約480件約15件A
山形県16.5%約500件約14件A
福島県15.4%約670件約18件B

関東

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
茨城県16.3%約1,100件約30件A
栃木県17.0%約740件約20件A
群馬県17.1%約800件約22件A
埼玉県11.5%約3,200件約120件C
千葉県13.2%約2,800件約95件C
東京都10.6%約1,900件約60件C
神奈川県11.2%約2,400件約75件C

中部

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
新潟県15.5%約850件約24件B
富山県15.0%約480件約14件B
石川県15.2%約450件約13件B
福井県15.5%約350件約10件B
山梨県23.4%約580件約17件S
長野県20.2%約880件約25件S
岐阜県17.2%約680件約19件A
静岡県15.6%約1,300件約40件B
愛知県12.1%約2,600件約80件C

近畿

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
三重県17.0%約680件約19件A
滋賀県14.2%約470件約13件B
京都府14.8%約760件約21件B
大阪府14.7%約2,100件約70件B
兵庫県15.5%約1,800件約55件B
奈良県17.5%約600件約17件A
和歌山県21.2%約430件約12件S

中国

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
鳥取県15.5%約280件約8件B
島根県17.8%約320件約9件A
岡山県17.4%約750件約21件A
広島県15.2%約860件約24件B
山口県18.8%約620件約17件A

四国

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
徳島県20.0%約380件約11件S
香川県18.1%約420件約12件A
愛媛県18.7%約530件約15件A
高知県19.7%約360件約10件S

九州・沖縄

都道府県空き家率特定空家等指定(累計推計)行政代執行(累計推計)リスクランク
福岡県13.5%約1,600件約50件C
佐賀県17.0%約320件約9件A
長崎県16.0%約440件約13件A
熊本県15.8%約580件約16件B
大分県17.6%約480件約14件A
宮崎県16.8%約400件約11件A
鹿児島県18.4%約600件約17件A
沖縄県10.6%約350件約10件C

リスクランクSの5県 — 空き家率20%超の現実

老朽化した空き家が密集する地方の住宅街

空き家率20%を超える5県(山梨・和歌山・長野・徳島・高知)には、共通した背景があります。

山梨県(23.4%) — 全国ワースト1位

都市部への人口流出と別荘・セカンドハウスの増加が空き家率を押し上げています。別荘・セカンドハウス用途の空き家が多いため、見た目は管理されているように見えても、実態は長年使われていない「放置別荘」が相当数含まれています。相続で親の別荘を受け継いだが使わない・売れない、というケースが当社への相談でも増えています。

和歌山県(21.2%) — 過疎化と相続問題の複合要因

高齢化率が高く、相続後の放置物件が多いのが特徴です。山間部や海沿いの集落では「売りたくても買い手がいない」という二重苦に直面している所有者も少なくありません。2020年の南海トラフ地震被害想定エリアとの重なりもあり、老朽化した空き家の早期対処が地域防災の観点からも求められています。

長野県(20.2%) — 別荘地が空き家率を押し上げ

リゾート・観光地としての需要があった別荘地の老朽化が進み、相続後に放置されるケースが増えています。別荘は住宅用地特例の対象外になる場合があり、固定資産税の負担が重くなりやすいという特徴もあります。

徳島県(20.0%)・高知県(19.7%) — 四国の地方圏

四国は4県すべてがリスクランクAまたはSに該当します。人口減少の速度が速く、親世代の家を子世代が相続しても都市圏に住んでいて戻る見込みがない、という状況が続いています。四国の空き家は「誰も住まないとわかっていながら、どう手放すか決まらない」状態のものが多いというのが、現場で感じる実態です。


リスクランクAの都道府県 — 次に注意すべき地域

リスクランクAには、空き家率17〜20%の17都道府県が該当します。全国平均(13.8%)を3〜6ポイント上回っており、管理不全空き家の判定対象になるリスクが高い地域です。

特に注意が必要なのは以下のパターンです:

① 人口減少が加速している県(秋田・山形・青森・島根など)

空き家率の上昇スピードが速く、5〜10年後にはSランクに移行する可能性があります。現時点ではAランクでも、「今すぐ売れる」市場環境が数年後には一層厳しくなるリスクがあります。

② 市街地に密集する空き家(群馬・栃木・茨城など)

地方都市の住宅密集地に空き家が点在するケースでは、近隣からのクレーム・行政への通報が早まる傾向があります。農村部の孤立した空き家よりも、むしろ行政処分のスピードが速くなりやすいです。

③ 相続物件の多い山間地(岐阜・奈良・山口など)

山間の集落では「相続登記をしていない(未登記)」物件も多く、いざ売ろうとしたときに権利関係の整理に時間がかかります。Aランク地域の相続物件をお持ちの方は、まず相続登記の状況確認から始めることをおすすめします。


都市圏がリスクCでも安心できない理由

東京・神奈川・埼玉・愛知・沖縄・福岡などはリスクランクCですが、「安全」とは言い切れません。理由は2つです。

1. 絶対数が多い

空き家率は低くても、人口が多いため絶対数では地方を大きく上回ります。埼玉県の特定空家推計約3,200件は、山梨県(全国最悪の空き家率23.4%)の推計約580件の5倍以上です。行政の処理能力にも限界があり、指定から代執行までの待ち時間が長くなる一方、一度進み始めると加速する傾向があります。

2. 地価が高いため放置コストが大きい

都市圏では固定資産税評価額が高く、特定空家の勧告を受けて住宅用地特例が外れた場合の税額増加幅が大きくなります。また、近隣からの苦情・行政への通報も地方よりも早い傾向があり、「放置していれば大丈夫」とは言えません。


自分の物件のリスクを確認する3ステップ

以下の手順で、お持ちの空き家のリスクレベルを確認できます。

ステップ1: 上記の表で都道府県のリスクランクを確認する

お持ちの空き家がある都道府県がリスクランクSまたはAの場合は、早めの対処を検討してください。

ステップ2: 空き家の状態チェック(特定空家4基準)

以下の項目に1つでも該当する場合、特定空家等の対象になるリスクがあります。

チェック項目基準
① 保安危険外壁・屋根の剥落リスク、建物の傾斜
② 衛生有害害虫・害獣の発生、廃棄物の堆積
③ 景観不良雑草の繁茂(周辺より著しく目立つ)、落書き
④ 生活環境阻害悪臭、不法投棄の温床になっている

ステップ3: 市区町村の空家担当窓口に問い合わせる

「現在この物件は調査対象になっていますか?」と直接聞くことができます。通知が来ていない段階でも、現地調査のリストに載っている可能性があります。問い合わせることで、行政側の状況把握にもつながります。

当社に相談に来られた方の中には、「市役所から通知が来る前に動いた」ことで、行政処分を未然に回避できたケースが複数あります。Sランク・Aランクの都道府県にお住まいの方、または物件がある方は、早めのご相談をおすすめします。


よくあるご質問

Q. 空き家率が高い都道府県は具体的にどこですか?

総務省の2023年住宅・土地統計調査(確報)によると、空き家率が最も高いのは山梨県(23.4%)、次いで和歌山県(21.2%)、長野県(20.2%)、徳島県(20.0%)、高知県(19.7%)の順です。地方圏・山間部を抱える都道府県ほど率が高い傾向があります。

Q. 特定空家に指定されると固定資産税が6倍になるのはなぜですか?

通常、住宅が建っている土地には「住宅用地特例」が適用され、固定資産税が最大6分の1に軽減されています。特定空家として市区町村から「勧告」を受けると、この特例が翌年度から外れ、軽減なしの税額に戻ります。結果的に「6倍になった」と感じるケースが多いです。管理不全空き家でも同様の措置が取られます。

Q. 行政代執行の費用は誰が払いますか?

行政代執行(強制解体)の費用は、原則として空き家の所有者(または相続人)が負担します。市区町村が一時的に立替え、後から国税滞納処分の例による強制徴収で回収します。木造一戸建て(100㎡程度)で100〜300万円程度が目安です。

Q. 自分の空き家が特定空家に指定されるリスクを確認する方法はありますか?

市区町村の「空家等対策担当課」または「都市整備課」に問い合わせると、現在の調査状況を教えてもらえます。外壁の崩落・傾斜、雑草の繁茂、ゴミの堆積など、空家法が定める4基準に該当する状態が続いている場合は指定リスクがあります。

Q. 空き家を早めに手放したい場合、どこに相談すればいいですか?

訳あり物件の直接買取専門業者への相談が最も早く解決できます。仲介は3〜12ヶ月以上かかる場合がありますが、買取であれば最短2週間で現金化できます。行政処分が進行中の物件や築古の空き家でも現況のまま査定できますので、まずは無料査定をご利用ください。


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