空き家のミカタ

相続した家 どうすればいい?完全ハブガイド|フローチャートで選択肢を整理【2026年版】

空き家のミカタ編集部|宅地建物取引業者(大阪府知事(1)第65646号)
相続した家の鍵と建築図面。相続後の不動産処分を検討するシーン

「親が亡くなって家を相続したけど、どうすればいいかわからない」——そんな状況でこのページにたどり着いた方に向けて、選択肢を整理するための完全ガイドをお届けします。

相続した家の選択肢は「住む」「貸す」「売る」の3つです。どれが正解かは、物件の状態・あなたの生活環境・税制の期限によって変わります。このページでは、フローチャートで方針を決めるコツと、各選択肢の費用・メリット・デメリットを比較表でお伝えします。

このページでわかること

  • 相続した家の3つの選択肢と費用・メリット・デメリット
  • フローチャートで「自分に合った選択肢」を確認
  • 「売る」場合の手順と訳あり物件(再建築不可・事故物件など)のケース
  • 3,000万円特別控除など税制上の重要期限
  • 相続登記の義務化(2024年4月〜)と対応方法
  • 各テーマの詳細記事へのリンク(ハブページ)

まず確認:相続した家の「今の状況」を把握する

どの選択肢が最善かは、物件の状況によって大きく変わります。最初に以下の3点を確認してください。

確認項目確認方法わかること
名義(登記)登記事項証明書(法務局)誰が正式な所有者か
物件の状態現地確認・役所調査接道・再建築可否・老朽度
相続人の数戸籍謄本全員の同意が必要かどうか

特に「再建築不可(道路に接していない・接道幅が不足)」「旧耐震(1981年5月以前の建物)」「共有名義(複数の相続人)」といった条件があると、選択肢の幅が変わります。まず現状把握から始めてください。


フローチャート:あなたに合った選択肢は?

相続発生 遺言書・相続人を確認 相続登記(名義変更) ※2024年4月から義務・3年以内 自分で住む 予定がある? YES ✅ 住む リフォーム・引越し NO 賃貸需要・ 管理できる? YES ✅ 貸す 管理会社に委託 NO ✅ 売る(推奨) 仲介 or 買取業者へ相談

フローチャートの分岐ポイントは「自分で住む予定があるか」「賃貸需要・管理能力があるか」の2点です。どちらも当てはまらない場合は、売却が最も合理的な選択になります。


3つの選択肢を比較:費用・メリット・デメリット

「住む・貸す・売る」それぞれの実態を比較します。費用感と向き不向きを確認してください。

住む貸す売る(仲介)売る(買取)
初期費用リフォーム費用(0〜数百万円)リフォーム+管理会社契約費用不動産仲介手数料(売却価格×3%+6万円+税)不要(仲介手数料ゼロ)
毎年のコスト固定資産税・修繕費固定資産税(賃料で相殺可能)
手に入る現金なし毎月の家賃収入売却代金(市場価格の90〜100%)売却代金(市場価格の70〜85%)
完了までの期間引越し次第入居者募集:1〜3ヶ月売却:3ヶ月〜1年以上最短2週間
訳あり物件対応住める状態なら可賃貸需要次第買い手が付きにくい対応可
メリット居住費を節約できる継続的な収入源になる高値で売れる可能性速さ・確実性・手間ゼロ
デメリット引越し・維持費が発生管理リスク・空室リスク時間がかかる仲介より価格は下がる
向いている人今の家より条件が良い場合立地が良く賃貸需要がある築浅・状態が良い物件訳あり・遠方・急ぎの場合

「売る」選択肢の深掘り:訳あり物件のケース

相続した家の鍵と売買契約書。訳あり物件の売却を検討するシーン

相続した家を売る場合、大きく「仲介」と「買取」の2ルートがあります。

一般仲介が向いているケース

  • 築20年以内、駅から徒歩10分以内の好立地物件
  • 建物の状態が良く、買い手が見つかりやすい
  • 時間をかけてでも高値を狙いたい

買取業者が向いているケース

以下のような「訳あり要素」がある物件は、仲介では動きにくいため買取業者への相談が適しています。

  • 再建築不可(道路に2m以上接していない・建て替えができない)
  • 旧耐震・老朽化(1981年5月以前の建物・雨漏り・シロアリ等)
  • 事故物件(自殺・他殺・孤独死等の心理的瑕疵あり)
  • 共有持分(相続人が複数・全員の同意が取りにくい)
  • 相続登記が未了(名義変更が終わっていない)
  • 遠方・管理が難しい(相続人が遠方に住んでいる)

買取業者(自社買取)は現況のまま買い取るため、リフォーム・クリーニング・遠方の管理は不要です。仲介手数料もかかりません。

売却価格の目安(買取の場合):市場価格の70〜85%程度。ただし訳あり度合いや物件状況によって変動します。「高く売る」より「早く・確実に手放す」ことを重視する方に向いています。

「売る」前に確認する税制メリット

相続した家を売却する際に活用できる税制上の特例が2つあります。どちらも期限があるため要注意です。

特例内容期限
相続空き家の3,000万円特別控除譲渡所得から最大3,000万円を控除相続開始から3年後の年末まで
取得費加算の特例相続税額の一部を取得費に加算し、譲渡税を軽減相続税申告期限から3年以内の売却

これらの特例を活用できれば、多くのケースで譲渡所得税がゼロまたは大幅に軽減されます。相続した家を売るなら、できるだけ相続から3年以内に動き始めることをおすすめします。


「貸す」選択肢の注意点

不動産について相談するカップルと担当者。相続した家の賃貸活用を検討するシーン

賃貸は継続的な収入が魅力ですが、以下のコストとリスクも考慮してください。

  • 初期費用:入居者募集のためのリフォーム(30〜100万円以上)・クリーニング
  • 管理コスト:管理会社への委託料(家賃収入の5〜10%)
  • 空室リスク:入居者がいなくても固定資産税・管理費はかかる
  • 原状回復費:退去時のトラブルや修繕費用

立地が悪い・老朽化が進んでいる・郊外で賃貸需要が低いといった場合は、賃貸化するための投資回収に長年かかることがあります。賃貸化を検討する前に、査定を取って「売却vs賃貸の損益分岐点」を数字で確認することをおすすめします。


「放置する」は最もリスクが高い選択

「どうすればいいかわからない」まま何もしないことが、最もコストのかかる選択になりがちです。

放置した場合に起きること:

  1. 固定資産税が最大6倍に:「特定空家」「管理不全空家」に指定されると住宅用地特例(土地200㎡以下で1/6軽減)が外れ、税額が最大6倍になります。
  2. 3,000万円特別控除の期限切れ:相続から3年を過ぎると、この特例が使えなくなります。
  3. 建物の劣化が進む:修繕・解体費用が年々膨らみます。2026年の平均解体費用は木造住宅で150〜300万円程度です。
  4. 相続登記の過料:2024年4月から相続登記が義務化。3年以内に申請しないと10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続した家に関する詳細ガイド(内部リンク)

このページは「相続した家 どうすればいい」に関する各テーマのハブページです。詳細は以下のガイドをご参照ください。

手続き・基本

相続登記

税金

相続アパート

訳あり物件


よくある質問

Q1. 相続した家は、相続人全員で合意しないと売れませんか?

共有名義になっている場合(相続人が複数)は、原則として全員の同意が必要です。ただし、自分の「共有持分だけ」を売ることは、他の相続人の同意なしでも可能です。持分だけの売却は市場価格より低くなりますが、共有状態を早期に解消したい場合の選択肢の一つです。詳しくは共有持分の売却ガイドをご参照ください。

Q2. 相続した家が「再建築不可」でも売れますか?

売れます。ただし一般仲介では買い手が付きにくく、売却に半年〜1年以上かかることがあります。再建築不可物件に特化した買取業者に依頼すると、最短2週間での現金化も可能です。当社でも再建築不可物件の直接買取に対応しています。詳しくは再建築不可物件の売却方法をご覧ください。

Q3. 相続した家を売るのに相続登記は絶対に必要ですか?

正式な売買契約の締結には相続登記の完了が必要です。ただし、相談・査定・売却の進め方の検討は、相続登記が完了していなくても始められます。当社では提携の司法書士をご紹介し、相続登記と売却手続きを並行して進めるサポートも行っています。


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